関西学院大学大学院の研究計画書は何を書く?出願前に整理したいポイント

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大学院入試の出願書類のなかでも、多くの受験生が悩みやすいのが研究計画書です。研究したいことは何となく決まっていても、実際に文章にしようとすると、「どこまで具体的に書けばいいのか」「先行研究はどれくらい必要なのか」「研究方法がうまく説明できない」と手が止まってしまうことがあります。

研究計画書は、入学後にどのような研究を進めたいのかを研究科側に伝える重要な書類です。この記事では、関西学院大学大学院を志望する方に向けて、研究計画書を考えるときの基本的な流れと、指導教員探しや出願準備につなげる方法を整理します。


研究計画書は入学後の研究を具体的に伝える書類

大学院入試では、これまで身につけた知識だけでなく、自分で研究課題を設定し、その課題をどのように調べていくのかを考える力も重要になります。研究計画書は、その研究の出発点を文章で示すものです。

関西学院大学の各研究科が公開している学位論文の審査基準を見ると、研究テーマの適切性、問題意識の明確さ、先行研究の検討、研究方法の妥当性、論理性などが重視されています。研究計画書にも、こうした要素を意識して盛り込む必要があります。

そのため、「このテーマに興味があります」という説明だけでは十分ではありません。何を明らかにしたいのか、なぜ調べる必要があるのか、どのような方法で研究するのかまで考えることで、研究としての形が見えてきます。


まずは研究テーマではなく問いを具体化する

研究計画書を書くとき、最初から長い文章を作ろうとすると行き詰まりやすくなります。まずは「自分は何を明らかにしたいのか」を一文で書いてみるところから始めるとよいでしょう。

たとえば「キャッシュレス決済について研究したい」だけでは、テーマの範囲が広すぎます。どの年代を対象にするのか、利用行動を見るのか、企業側の戦略を見るのか、地域差を見るのかによって研究内容は大きく変わります。「誰の」「どのような現象について」「何を明らかにするのか」と分けて考えると、研究テーマを絞り込みやすくなります。

自分の仕事や大学での学び、社会生活のなかで感じた疑問を出発点にしてもかまいません。ただし、個人的な関心だけで終わらせず、その疑問が学術的にどのように扱われてきたのかを確認することが次の段階になります。


先行研究を調べて自分の研究の位置を確認する

研究計画書では、すでに行われている研究を確認する作業が欠かせません。先行研究を読むことで、自分が考えていた内容がすでに明らかになっているのか、それともまだ十分に研究されていない部分があるのかが分かります。

大切なのは、先行研究をたくさん並べることではありません。代表的な研究を確認したうえで、「ここまでは分かっているが、この部分は十分に検討されていない」と整理できることです。その不足している部分が、自分の研究課題につながります。

研究計画書を書く前に、まず関連する論文を数本読み、それぞれについて研究目的、対象、方法、結論を簡単にメモしてみましょう。複数の論文を並べて比較すると、自分がどこに新しい問いを置けそうなのかが見えてきます。


研究方法はできるだけ具体的に書く

研究計画書のなかで特に差がつきやすいのが研究方法です。「資料を調べる」「アンケートを行う」「実験する」とだけ書くのではなく、何を対象に、どのような手順で調査し、何を分析するのかまで考える必要があります。

文系であれば、文献調査、インタビュー、アンケート、統計資料、事例比較など、テーマによって適した方法が異なります。理系では、実験方法、使用するデータ、測定方法、解析方法などが重要になります。研究方法は、研究したい内容に合っていることが大切です。

関西学院大学の理工学研究科では、専攻ごとの学位論文審査基準でも研究方法やデータの整理・解析などが重視されています。文系研究科でも同様に、「その方法で本当に自分の問いに答えられるのか」という視点から計画を見直すと、説得力が高まります。


研究の意義までつなげると計画に一貫性が出る

研究計画書の最後には、その研究を行うことで何が分かり、どのような意味があるのかを示します。学術的に新しい知見を加えるのか、社会課題の理解や解決につながるのか、実務で活かせる可能性があるのかを考えてみましょう。

総合政策研究科のように、研究成果を社会でどのように活かすかという視点を重視する研究科もあります。また、論文だけでなく映像、ソフトウェア、建築設計などの作品を研究成果として扱う場合もあります。自分が志望する研究科の学位論文審査基準を読むと、研究の最終的な到達点を考える参考になります。

研究の背景、先行研究、研究課題、研究方法、研究の意義が一本の流れにつながっているかを確認することが重要です。それぞれの項目が別々の話になっている場合は、研究テーマそのものをもう一度整理する必要があります。


指導を希望する教員との研究分野の重なりも確認する

大学院では、指導教員の専門分野と自分の研究テーマが合っていることが重要です。研究計画書を書き始める前に、関西学院大学の教員紹介ページを確認し、指導を希望する教員がどのような研究を行っているのかを調べておきましょう。

教員紹介ページの専門分野や研究キーワードだけでなく、最近の論文や著書にも目を通すと、自分の研究との接点がより具体的に分かります。「この先生だから指導を受けたい」と説明できる程度まで調べておくと、志望理由や面接対策にもつながります。

ただし、教員の研究テーマに無理に合わせる必要はありません。自分の問いを軸にしながら、その研究を指導できる専門性を持つ教員を探すことが大切です。出願前の事前相談が必要かどうかや、教員への連絡方法については、必ず研究科の公式サイトや募集要項を確認してください。


出願直前ではなく早めに書き始めよう

研究計画書は、一度で完成するものではありません。最初に書いた段階ではテーマが広すぎたり、研究方法が曖昧だったりすることが普通です。先行研究を読み直し、教員の研究内容を調べ、何度も修正するなかで計画が具体的になります。

志望研究科が決まったら、まず募集要項で研究計画書の有無、指定様式、文字数や枚数を確認しましょう。その後、研究テーマを一文でまとめ、先行研究を調べ、研究方法を整理してから文章化すると進めやすくなります。出願期限から逆算し、提出直前は内容確認に使えるよう、できるだけ早い段階で下書きを作っておくことをおすすめします。

完成後は、「何を明らかにしたいのか」「先行研究との差は何か」「その方法で調べられるのか」「なぜ関西学院大学大学院で研究するのか」を自分の言葉で説明できるか確認してみましょう。これらを答えられる状態にしておくことは、研究計画書だけでなく、その後の面接対策にもつながります。


本記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。研究計画書の提出有無、指定様式、文字数、事前相談の方法などは研究科や入試区分によって異なり、変更される場合があります。また、入試日程、出願期間、試験内容、必要書類についても変更される可能性があるため、必ず関西学院大学大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。