
関西学院大学大学院の教授陣を知る|研究テーマと指導教員の探し方
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大学院を選ぶときは、研究科名やカリキュラムだけでなく、「誰のもとで研究するのか」まで確認することが大切です。大学院では、指導教員から継続的な助言を受けながら自分の研究を深めていくため、教員の専門分野や研究テーマとの相性が、その後の研究生活にも大きく関わります。
関西学院大学大学院には、学術研究だけでなく、国際機関、企業、行政、建築設計など、実社会での経験を持つ教員も在籍しています。この記事では、具体的な研究例を見ながら、教授陣の情報を志望研究科選びや研究計画書の準備にどう活用すればよいのかを整理します。
国際機関などで実務経験を積んだ教員から学べる

総合政策研究科国連システム政策専攻には、25年間にわたり国連難民高等弁務官事務所で勤務し、30以上の国々で難民支援の制度づくりに関わってきた経歴を持つ教員がいます。イエメン事務所副代表、インド・モルディブ事務所代表などを歴任し、現在は日本の難民政策について、支援団体や当事者と協働しながら研究を進めています。
国際関係や難民政策を研究したい方にとって、文献や統計だけでなく、実際の国際協力の現場を経験した教員から指導を受けられることは大きな特徴です。特に政策研究では、「制度としてどうあるべきか」だけでなく、「現場では何が起きているのか」という視点も重要になります。
総合政策研究科総合政策専攻には、地方自治体の研修機関や大学などで経験を積み、公共政策学の立場から医療制度の発展過程を研究する教員もいます。社会保障における受益と負担、医療サービスの供給など、日常生活とも関係の深い問題を歴史的な経緯から分析しています。
建築分野でも実務と研究を結びつけた指導がある
理工学研究科建築学専攻には、東京大学工学部を卒業後、竹中工務店の設計部で勤務し、ハーバード大学デザイン大学院で学んだのち、自身の建築設計事務所を設立した経歴を持つ教員もいます。
研究では、構造や設備などの工学的な領域だけでなく、建築史や建築デザインといった分野も含め、その場所や地域の文脈に合った建築をどのように生み出すかを考えています。建築学を志望する方にとっては、理論だけでなく実際の設計経験を踏まえた視点から研究を進められる点が魅力の一つです。
大学院の教員紹介を見るときは、現在の研究テーマだけでなく、これまでどのような仕事や研究を経験してきたのかにも注目してみましょう。教員の経歴を知ることで、研究指導で重視している考え方もイメージしやすくなります。
社会学から生命科学まで研究テーマは幅広い

関西学院大学大学院では、人文・社会科学から理工系まで幅広い研究が行われています。たとえば社会学研究科には、自己と他者がコミュニケーションを通してどのように社会をつくるのかという問いを、社会学理論の歴史から研究している教員がいます。
一方、理工学研究科生物科学専攻では、年間の酸素発生量の約20%を担うとされる海洋性珪藻を研究する教員もいます。海水中の二酸化炭素をどのように固定するのかという仕組みを研究し、将来の海洋環境の変化予測や、珪藻が生産する油脂を利用したカーボンニュートラル技術などへの応用につながる研究が進められています。
同じ大学院でも研究分野は大きく異なります。そのため、大学名や研究科名だけを見て志望先を決めるのではなく、実際にどのような研究が行われているのかを教員単位で確認することが重要です。
ビジネスに身近なテーマを研究する教員もいる
商学研究科では、有料音楽配信サービスやキャッシュレス決済といった身近なサービスを題材に、市場がどのように生まれ、成熟していくのかを研究する教員もいます。マーケティングというと企業の販売活動をイメージしやすいですが、大学院では市場そのものが形成される過程まで研究対象になります。
経営戦略研究科には、通商産業省での勤務経験を持ち、ハーバード大学大学院への留学中にマイケル・ポーターやクレイトン・クリステンセンなどから指導を受けた経歴を持つ教員もいます。大学や公的研究機関で生まれた知識が、産業界のイノベーションにどのようにつながっていくのかといったテーマを研究しています。
社会人として大学院進学を考える方は、教員の研究内容と現在の仕事との接点を探してみるのも一つの方法です。自分が仕事で感じている課題を学術的な問いに置き換えられれば、研究テーマを考えるきっかけにもなります。
海外での活動経験を研究につなげる教員もいる
人間福祉研究科には、米国の難民支援NGO、子どもの薬物使用防止プログラム、インドでの識字向上プログラムなどに携わった経験を持つ教員もいます。国際・多文化ソーシャルワークを専門とし、社会的に不利な立場に置かれた当事者とともに課題の解決を目指す参加型アクションリサーチなどに取り組んでいます。
こうした教員のプロフィールを見ると、研究テーマは論文の中だけで生まれるものではなく、実際の社会課題や現場での経験から発展していることが分かります。自分自身に社会人経験や海外経験、地域活動などがある場合は、それらを研究テーマにつなげられないか考えてみるとよいでしょう。
志望する教授は研究計画書を書く前に絞り込もう

指導教員を探す際は、まず志望研究科の教員紹介ページから、自分の関心に近い教員を2〜3人程度探してみましょう。その後、それぞれの教員について専門分野、最近の研究テーマ、論文や著書を確認し、自分の研究したい内容との共通点を整理します。
研究計画書を書くときも、「この先生の研究に興味があります」というだけでは十分ではありません。自分が何を研究したいのか、その研究が教員の専門分野とどこで重なるのかを説明できるようにしておくことが大切です。また、出願前の事前相談が必要かどうかについても、研究科の公式サイトや募集要項で確認してください。
大学院選びでは、知名度や研究科名だけではなく、実際に指導を受けたいと思える教員がいるかどうかを確認することが重要です。まずは教員紹介ページを開き、興味のある教員の研究テーマを調べるところから始めてみてください。その情報を研究テーマの絞り込みや研究計画書の準備につなげることで、志望理由もより具体的になっていきます。
本記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。教員の所属、役職、専門分野、研究内容、指導体制などは変更される場合があります。また、入試日程、出願期間、試験内容、必要書類についても変更される可能性があるため、必ず関西学院大学大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


