
仕事を辞めずに研究を究める!社会人に優しい「昼夜開講制」の実態
院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「院試お役立ち記事」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「同志社大学大学院の昼夜開講制」です。
「大学院で専門性を高めたいけれど、仕事を辞めるのは難しい」「平日の昼間に授業があると通えない」。社会人が大学院進学を考えるとき、こうした時間の問題は大きな壁になります。
特に、現在の仕事で得た経験を研究につなげたい人にとっては、退職して大学院へ進むより、仕事を続けながら学べる環境の方が適している場合もあります。同志社大学大学院の一部研究科では、社会人が働きながら学びやすいように「昼夜開講制」が実施されています。
ただし、すべての研究科で同じように利用できる制度ではありません。今回は、昼夜開講制の特徴や社会人入試との関係、仕事と研究を両立するために受験前に確認しておきたいポイントを見ていきます。
昼夜開講制とはどのような制度なのか

昼夜開講制は、昼間だけでなく夜間や土曜日にも授業を開講し、社会人などが仕事と学業を両立しやすくするための仕組みです。対象となる研究科や履修方法によっては、夜間と土曜日に開講される授業を中心に履修し、修了を目指すことができます。
夜間授業は18時25分から始まる科目があります。一般的な会社員であれば、勤務時間を終えてから大学へ移動し、授業を受けるという生活を想定できます。
たとえば平日は17時台から18時頃に仕事を終え、その後キャンパスへ移動して授業を受けるという流れです。土曜日にも授業を履修することで、平日の昼間に仕事を続けながら必要な学修時間を確保することができます。
社会人にとって、退職や休職をせずに大学院進学を検討できることは大きなメリットです。一方で、「夜間と土曜日なら簡単に通える」という意味ではありません。授業以外にも文献を読む時間や研究時間、課題を作成する時間が必要になることは理解しておきましょう。
ビジネス研究科では平日21時35分まで授業を開講
社会人が多く学ぶ研究科の一つが、同志社ビジネススクールのビジネス研究科です。
ビジネス研究科では、平日の夜間にも授業が設定されており、18時25分から21時35分までの時間帯にも授業が開講されています。仕事を終えてから受講することを想定しやすい時間割となっています。
また、大阪サテライト・キャンパスで開講される科目もあります。大阪サテライト・キャンパスはJR大阪駅から徒歩約2分、大阪メトロ御堂筋線梅田駅から徒歩約5分の場所にあり、大阪方面で勤務する社会人にとって利用しやすい立地です。自習スペースとして利用できる環境もあります。
京都まで毎回移動する場合と、大阪で受講できる科目を組み合わせる場合では、仕事との両立のしやすさも変わります。特に大阪市内で勤務している方は、どの授業がどのキャンパスで開講されるのかまで確認しておくとよいでしょう。
仕事と大学院の両立では「授業以外の時間」も重要

昼夜開講制を検討するときに注意したいのが、大学院生活は授業に出席するだけでは終わらないという点です。
たとえば平日の18時25分から授業を受ける場合、その前には仕事があります。授業終了が21時台になれば、帰宅は22時以降になる人もいるでしょう。そのうえで翌日の仕事があり、授業の予習や復習、課題にも取り組む必要があります。
さらに大学院では、自分の研究を進めなければなりません。先行研究を読む、データを集める、調査をする、指導教員と相談する、研究計画を修正するといった作業は、授業時間とは別に必要です。
そのため、受験前には「授業に通えるか」だけでなく、「毎週どの時間を研究に使えるか」まで考えておくことをおすすめします。平日の早朝を研究時間にするのか、日曜日にまとまった時間を確保するのかなど、自分なりの方法を考えておくと入学後の生活をイメージしやすくなります。
社会人特別選抜も確認しておこう
働きながら同志社大学大学院を目指す場合、昼夜開講制とあわせて確認しておきたいのが、社会人を対象とした入試制度です。
同志社大学大学院では、研究科によって社会人を対象とした特別選抜が実施されています。博士課程前期課程などで社会人向けの入試が設けられている場合があり、一定の出願資格や実務経験などが求められます。
選考方法も研究科によって異なります。研究計画書、小論文、口頭試問などを通して、これまでの経験や研究への準備状況が確認される方式もあります。そのため、「社会人だから筆記試験がない」と一律に考えるのではなく、志望研究科の最新の入試要項を確認することが重要です。
社会人入試では、これまでの実務経験が研究テーマにつながっていると、志望理由を具体化しやすくなります。たとえば人事業務に携わってきた人が組織や働き方を研究する、自治体職員が地域政策を研究する、企業の新規事業担当者がイノベーションについて研究するといった形です。
実務経験をそのまま書くのではなく「研究課題」に変える
社会人受験生が研究計画書を作るときに注意したいのは、職務経歴書のような内容にならないようにすることです。
「10年間営業を経験しました」「管理職として部下を育成しました」という経験だけでは、大学院で何を研究したいのかは伝わりません。その経験からどのような疑問を持ち、それを研究としてどのように明らかにしたいのかまで整理する必要があります。
たとえば、「若手社員の離職が多かった」という経験があるなら、「なぜ若手社員が辞めるのか」という疑問から、組織文化、上司との関係、キャリア形成などの研究テーマにつなげられる可能性があります。
実務経験を研究課題に変換できるかどうかは、社会人大学院入試の準備で特に重要なポイントです。自分の経験の中で何度も気になったことや、仕事では答えを出せなかった問題を振り返ってみると、研究テーマのヒントが見つかることがあります。
研究科によって制度や条件が異なる点に注意
同志社大学大学院には複数の研究科がありますが、すべての研究科で昼夜開講制や社会人特別選抜が同じ条件で実施されているわけではありません。
研究科によって、夜間に開講される授業の数、土曜日の授業、修了要件、社会人向けの出願資格、選考方法などは異なります。また、年度によってカリキュラムや時間割が変更されることもあります。
総合政策科学研究科など、社会人の研究経験や実績に関係する制度を設けている研究科もありますが、出願資格には細かな条件が設定される場合があります。「自分も対象になるだろう」と判断せず、必ず最新の入試要項で確認しましょう。
受験前に1週間のスケジュールを作ってみよう

昼夜開講制を利用して大学院へ進学したい方は、出願前に実際の1週間を想定してみることをおすすめします。
月曜日から金曜日までの勤務時間、会社から大学までの移動時間、夜間授業、土曜日の授業、そして自宅で研究する時間を書き出してみましょう。残業が多い仕事の場合は、繁忙期に授業へ出席できるのかも考える必要があります。
また、勤務先の理解を得られるかどうかも重要です。定時退社が必要になる曜日がある場合や、研究のために休暇を取得する可能性がある場合には、入学前に働き方について整理しておくと安心です。
仕事を続けながら大学院で学ぶことは決して簡単ではありませんが、実務と研究を同時に進められるからこそのメリットもあります。仕事で生まれた疑問を大学院で研究し、大学院で学んだ知識を再び仕事で試すという循環を作れることは、社会人大学院生ならではの強みです。
同志社大学大学院への進学を検討している社会人の方は、昼夜開講制があるかどうかだけを見るのではなく、授業時間、通学時間、研究時間、仕事との両立まで具体的にシミュレーションしたうえで、自分に合った研究科を選んでいきましょう。
この記事の内容は執筆時点の情報です。昼夜開講制の実施研究科、授業時間、開講曜日、大阪サテライト・キャンパスの利用方法、社会人特別選抜の出願資格・選考方法などは年度や研究科によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず同志社大学の公式サイトおよび最新の入試要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



