
複眼的な視野と汎用スキルを獲得する「アドバンスト・リベラルアーツ科目群(ALA)」
院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「院試お役立ち記事」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「アドバンスト・リベラルアーツ科目群(ALA)」です。
大学院では、自分の研究テーマを深く掘り下げ、専門性を高めていくことが大きな目的です。一方で、「専門知識だけでなく、社会に出てから幅広く活用できる力も身につけたい」と考えている受験生も多いのではないでしょうか。
同志社大学大学院には、そうした大学院生の学びを支える大学院共通科目として「アドバンスト・リベラルアーツ科目群」があります。英語表記のAdvanced Liberal Artsの頭文字を取り、「ALA科目群」と呼ばれています。
ALA科目群は、所属研究科で身につける専門性を社会でより生かせるように、大学院生に求められる基盤的な能力を専門分野とは異なる角度から養うための科目群です。同志社大学大学院への進学を考えるなら、研究科や指導教員だけでなく、このような大学院全体の教育環境にも注目してみましょう。
ALA科目群は4つのコースで構成される

ALA科目群には、「グローバル・リソース・マネジメント(GRM)コース」「『次の環境』協創コース」「サイエンスコミュニケーションコース」「Comm 5.0-AI・データサイエンス副専攻プログラム」という4つのコースがあります。
それぞれ扱うテーマは異なりますが、共通しているのは、自分が所属する研究科だけでは得にくい視点や能力を身につけることです。文系・理系という枠にとらわれず、異なる専門分野の知識や考え方に触れられる点も特徴です。
大学院入試を控えている段階では、どうしても「自分の研究テーマ」と「志望する研究室」に意識が集中します。しかし、入学後にどのような科目を履修し、専門研究以外にどのような力を伸ばしたいのかまで調べておくと、進学後の学びをより具体的にイメージできます。
GRMコースでは困難な課題に向き合うための力を養う
グローバル・リソース・マネジメント(GRM)コースでは、さまざまな困難を乗り越えるための「知恵」や、大学院レベルの高度なリテラシーを身につけることを目指しています。
現代社会では、環境、資源、国際関係、地域社会など、一つの専門分野だけでは解決することが難しい問題が数多くあります。大学院で専門知識を深めると同時に、異なる立場や分野から問題を見る力を養うことは、研究者だけでなく、企業や行政などで働く場合にも役立ちます。
たとえば自分の専門が工学であっても、新しい技術を社会へ導入する際には、経済性や地域社会への影響、文化的な背景などを考える必要があります。専門知識を持っているからこそ、その知識を社会の中でどう使うのかを考える力も必要になるということです。
「次の環境」協創コースでは文理の枠を超えて学ぶ
「次の環境」協創コースでは、自然科学と人文社会科学の融合に加え、大学と企業という枠を超えた人々との共修を重視しています。
環境問題を例に考えてみても、自然科学の知識だけで解決できるとは限りません。新しい技術を開発しても、社会に受け入れられなければ普及しない可能性があります。また、制度、経済、企業活動、人々の価値観なども関係します。
そのため、異なる専門分野を持つ人と議論しながら、一つの問題を複数の方向から考える経験が重要になります。自分の専門分野では当たり前だと思っていた考え方が、別の分野では異なる捉え方をされていることに気づく場合もあるでしょう。
大学院で専門性を深めながら、専門外の人と協力して社会課題に取り組みたいと考えている受験生にとって、注目したい学びの機会です。
科学と社会をつなぐサイエンスコミュニケーション

サイエンスコミュニケーションコースでは、科学技術に関する基礎的な知識だけでなく、その社会的背景や、科学と社会との関係、コミュニケーションのあり方について学びます。
研究成果は、専門家の間だけで共有されればよいとは限りません。研究内容を社会へ伝えたり、異なる専門分野の人に説明したりする場面もあります。特に科学技術が社会へ大きな影響を与える現在では、専門的な内容を分かりやすく伝える力の重要性が高まっています。
たとえばAI、医療、生命科学、環境問題などでは、科学的な事実を伝えるだけでなく、倫理や社会的な影響についても議論する必要があります。自分の研究内容を専門外の人にも説明できる力は、研究者を目指す人にとっても、民間企業などへの就職を考える人にとっても役立つでしょう。
Comm 5.0でAI・データサイエンスを学ぶ
Comm 5.0-AI・データサイエンス副専攻プログラムでは、AIやデータサイエンスに関する知識・技術を活用しながら、新しいコミュニケーションやコミュニティのあり方を考える人材の育成を目指しています。
AIやデータサイエンスは、情報系の研究者だけに必要な知識ではなくなりつつあります。社会科学では大量のデータを使った分析が行われ、マーケティングでは消費者データが活用されています。医療や生命科学などでも、データ分析は重要な研究手法の一つです。
一方で、単にAIを使える、データを分析できるというだけではなく、それを自分の専門分野で何のために使うのかが重要です。自分の専門性とAI・データサイエンスを組み合わせることで、研究方法や将来のキャリアの選択肢を広げられる可能性があります。
少人数での議論からTransferable Skillsを身につける
ALA科目群では、異なる専門的背景を持つ教員、大学院生、社会人などが少人数で学び、議論する機会が用意されています。
自分とは異なる専門分野の人と議論すると、自分の研究分野で使っている専門用語が伝わらなかったり、予想していなかった質問を受けたりすることがあります。こうした経験を通じて、論理的に説明する力、相手の意見を理解する力、自分の考えを整理して伝える力などを鍛えることができます。
そこで身につけることが期待されるのが、特定の職業や研究分野だけに限定されず、さまざまな場面で活用できるTransferable Skillsです。専門知識そのものだけでなく、その知識を使って考え、伝え、異なる人と協力する力を伸ばせることがALA科目群の特徴です。
大学院入試では「ALAで何を学びたいか」まで考えてみる

同志社大学大学院を志望する場合、ALA科目群について知っていること自体をアピールする必要はありません。重要なのは、自分の研究や将来像とどのようにつながるのかを考えることです。
たとえば面接で「入学後にどのようなことを学びたいですか」と聞かれた場合、専門研究だけでなく、「自分の研究を社会へ伝えるためにサイエンスコミュニケーションについて学びたい」「専門分野でデータを活用するためにAI・データサイエンスについても学びたい」と具体的に説明できれば、入学後の学修イメージを伝えやすくなります。
ただし、ALA科目群を研究計画書や面接で無理に取り上げる必要はありません。まずは自分の研究テーマと志望研究科が中心です。そのうえで、自分の専門性をさらに生かすために必要な学びとしてALA科目群を位置づけると、志望理由にも自然につながります。
大学院選びでは、研究科や研究室だけを見るのではなく、大学全体としてどのような教育機会が用意されているかまで調べることが大切です。同志社大学大学院を検討している方は、4つのコースの内容を確認し、自分の研究や将来のキャリアに生かせるものがあるかを考えてみてください。
この記事の内容は執筆時点の情報です。アドバンスト・リベラルアーツ科目群(ALA)のコース構成、対象科目、履修条件、プログラム内容などは変更される場合があります。受験・履修を検討する際は、必ず同志社大学の公式サイトおよび最新の履修要項をご確認ください。
志樹舎
では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
研究計画書から志望理由書・小論文・面接・プレゼン対策まで、どこから手を付けるべきか個別にアドバイスします。
多くの受験生が「もっと早く相談すればよかった」と話されます。
「何から始めればいいか分からない」
「この研究テーマで通用するか不安」
そんな院試受験で迷いや不安がある方は、今すぐ
無料相談
にお申込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



