関西学院大学大学院|2027年度から人間福祉研究科に導入されるコース制を解説

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関西学院大学大学院の人間福祉研究科を志望している方にとって、2027年度から予定されているコース制の導入は見逃せない変更です。博士課程前期課程に「人間福祉コース」と「保健体育専門コース」の2コースが設けられることで、入学後の学び方や研究テーマの方向性がこれまで以上に分かりやすくなります。

この記事では、2027年度からのコース制の内容や、保健体育専門コースで予定されている専修免許の免許課程、博士課程前期課程で学べる研究領域について整理します。これから志望理由や研究計画書を考える方が、どちらのコースを選ぶべきか判断するための材料として確認してみてください。


2027年度から「人間福祉コース」と「保健体育専門コース」を設置

関西学院大学の人間福祉研究科では、2027年度から博士課程前期課程に「人間福祉コース」と「保健体育専門コース」の2コースを設ける予定です。人間福祉研究科が扱うテーマは幅広く、福祉だけでなく、人間の健康や身体、スポーツ、教育、地域社会などにも研究領域が広がっています。コース制の導入によって、自分がどの分野を中心に学びたいのかを、これまで以上に明確にしながら研究を進められるようになります。

現在の社会では、少子高齢化や社会的孤立、地域コミュニティの希薄化、児童や高齢者、障害児・者とその家族を取り巻く問題、医療・介護・年金、生命倫理、健康など、複数の課題が互いに関係しています。人間福祉研究科では、こうした問題について一つの分野だけから考えるのではなく、人や社会、環境との関係を踏まえながら研究していくことができます。

2027年度以降に受験する方は、単に「人間福祉研究科に入りたい」と考えるだけではなく、自分の研究テーマが2つのコースのどちらに近いのかまで整理しておくことが大切です。研究計画書を作る前に、興味のあるテーマと各コースの研究領域を照らし合わせておくと、その後の指導教員探しも進めやすくなります。


保健体育専門コースでは専修免許の免許課程を設置予定

今回の制度変更で特に注目されるのが、保健体育専門コースです。2027年度以降の入学生を対象に、中学校および高等学校の専修免許状「保健体育」の免許課程を新たに設置する予定とされています。

大学院で取得を目指す専修免許状は、学部段階で取得する一種免許状よりも、さらに専門的な学修を行ったことを示す免許状です。すでに保健体育の教員免許を持ち、大学院で健康やスポーツ、身体に関する研究を深めたい方にとっては、研究と教員としてのキャリアを結びつけて考えられる選択肢になります。

関西学院大学では、学部段階の人間福祉学部人間科学科で、所定の科目を修得することにより、中学校1種・高等学校1種の保健体育の教育職員免許状を取得できる仕組みがあります。大学院の保健体育専門コースは、こうした学部での学びをさらに深め、より高度な専門性を身につけたい方にとって検討しやすい進学先になるでしょう。

ただし、この教職課程については文部科学省における審査の結果によって、開設時期などが変更される可能性があります。2027年度の受験を予定している方は、「設置予定」という情報だけで進学計画を立てず、実際に出願する段階で最新の認可状況や取得条件を確認することが必要です。


人間福祉研究科では福祉から健康・スポーツまで幅広く研究できる

人間福祉研究科の博士課程前期課程では、共通科目に加え、人と環境の交互作用に関する問題解決を扱う交互作用系科目、福祉社会について学ぶ社会系科目、人間のこころや身体を扱う人間系科目などが用意されています。保健体育専門コースでは、これらに加えて保健体育専門科目も配置される予定です。

研究領域も非常に幅広く、子ども家庭福祉研究、障害者福祉研究、高齢者福祉研究、ジェンダー福祉研究、学校福祉研究などの福祉分野があります。一方で、スポーツ社会学研究、運動生理学基礎研究、発育発達学基礎研究、健康科学基礎研究、野外教育基礎研究など、身体やスポーツに関する研究も行われています。

さらに、死生学研究、悲嘆学研究、子ども学研究、老年学研究、健康科学研究など、人の生涯や生活そのものに関わるテーマもあります。人間福祉研究科という名称から福祉制度や社会福祉だけをイメージしていた方にとっては、想像以上に研究対象が広いと感じるかもしれません。

だからこそ、受験準備では研究科名だけを見て志望を決めるのではなく、「自分は何を研究したいのか」を先に整理することが重要です。たとえば高齢者の健康を研究したい場合でも、福祉制度を中心に考えるのか、運動や身体機能を中心に考えるのかによって、適した研究領域や指導教員が変わってきます。


研究計画書を作る前にコースと指導教員を絞り込む

2027年度以降の人間福祉研究科を受験する場合は、研究計画書を書き始める前に、自分のテーマが「人間福祉コース」と「保健体育専門コース」のどちらに近いのかを整理しておくとよいでしょう。ただし、実際の出願時にどのような形でコースを選択するのかについては、対象年度の募集要項で確認する必要があります。

具体的には、まず研究科の公式サイトで研究領域と教員紹介を確認し、興味のある分野を3つ程度に絞ってみます。次に、それぞれの分野を担当する教員の研究テーマや論文を読み、「自分の問題意識とどこが重なるのか」を書き出します。ここまで整理してから研究計画書のテーマを考えると、志望先の教育内容とかけ離れた計画になることを防ぎやすくなります。

保健体育専門コースを志望し、専修免許の取得も考えている場合は、研究内容だけでなく、免許取得に必要となる条件についても確認しておきましょう。大学院に入学すれば自動的に専修免許を取得できるわけではないため、自分が現在持っている免許状や学部で修得した科目との関係も含めて確認することが大切です。


2027年度受験に向けて今から確認しておきたいこと

2027年度から制度が変わる予定だからこそ、これから受験準備を始める方は早めの情報収集が重要です。まず人間福祉コースと保健体育専門コースの違いを確認し、自分の研究テーマがどちらに近いのかを考えてみましょう。そのうえで、候補となる指導教員を探し、研究内容や最近の論文に目を通していきます。

制度変更のある年度では、過去年度の情報だけでは判断できない部分もあります。2027年度の募集要項が公開されたら、コースごとの募集方法、出願資格、必要書類、試験内容などを改めて確認し、それまでに集めた情報と違いがないかチェックしてください。今の段階では、研究したいテーマを言葉にし、研究領域と指導教員候補を調べておくところから始めると、その後の研究計画書作成へスムーズにつなげられます。


本記事の内容は執筆時点の情報をもとにしています。2027年度から予定されているコース制や教職課程を含め、制度の内容は今後変更される可能性があります。入試日程、出願期間、試験内容、必要書類などについても、必ず関西学院大学大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。