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大学院への進学を考えている方の中には、「もっと専門的な研究をしたい」「修士号を取得して将来の選択肢を広げたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

一方で、大学院進学には時間や費用の負担が伴います。一般的には学部4年間に加えて修士課程2年間が必要となるため、学士号と修士号を取得するまでに合計6年間かかります。

そのような中で注目されているのが、立教大学の「特別進学生制度(デュアル・プログラム)」です。この制度を利用すると、学部入学から通算5年間で学士号と修士号の両方を取得することが可能になります。

今回は、立教大学で導入されている特別進学生制度の特徴やメリットについて、文学研究科と経済学研究科の事例を交えながら詳しく解説します。


特別進学生制度(デュアル・プログラム)とは?

特別進学生制度とは、立教大学の学部生を対象にした早期進学制度です。

通常は学部を卒業した後に大学院へ進学しますが、この制度では学部在学中から大学院レベルの学びを取り入れながら学修を進めることができます。その結果、学部4年と修士課程2年を合わせた6年間ではなく、5年間で学士号と修士号を取得することが可能になります。

1年短縮と聞くと単純に時間を節約できる制度のように感じるかもしれません。しかし実際には、研究を早い段階から深められることや、将来のキャリア形成を前倒しできることなど、多くのメリットがあります。

また、学部と大学院の学びが自然につながるため、研究テーマを途中で中断することなく継続できる点も魅力です。

学部時代から大学院進学を見据えて学ぶことで、より高度な研究活動や専門的な学習に取り組みやすくなります。


文学研究科で始まった新しいデュアル・プログラム

文学研究科では、2023年度の学部1年次入学者から新しい特別進学生制度がスタートしました。

立教大学の文学研究科には、日本文学、英米文学、史学、超域文化学など8つの専攻が設置されています。

人文学というと古典や歴史を学ぶイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし現代の人文学は、過去を研究するだけではありません。

過去の出来事や文化を読み解きながら、現代社会の課題や未来の方向性を考える学問でもあります。

文学研究科のデュアル・プログラムでは、各専攻の専門研究に加えて、「SDGsリサーチ」や「人文情報・メディア学」といった現代的なテーマも学ぶことができます。

例えば歴史学を学ぶ学生がデジタル技術を活用した情報分析を学んだり、日本文学を研究する学生が社会課題との関わりを考えたりすることも可能です。

これからの社会では、一つの専門分野だけで課題を解決することは難しくなっています。

そのため、人文学の深い知識に加えて、情報学や社会課題への理解を身につけることは大きな強みになります。

デュアル・プログラムを活用することで、専門性と社会的な視野を兼ね備えた人材へと成長できる環境が整えられています。


経済学研究科で目指す高度専門職業人への道

経済学研究科でも特別進学生制度が導入されています。

経済学研究科は1951年に設置されて以来、多くの研究者や高度専門職業人を育成してきました。

経済学、経営学、会計学を中心に、理論だけでなく実践的な学びも重視しています。

特に税理士などの専門資格を目指す学生への支援体制が充実していることが特徴です。

豊富な実務経験を持つ特任教授と、税法や財政学を専門とする教員が連携しながら指導を行っています。

修士課程を修了した学生の中には、税理士試験科目の一部免除制度を活用しながら資格取得を実現しているケースもあります。

また、研究者を目指す学生に対しても、学会発表や研究活動を支援する体制が整っています。

デュアル・プログラムを利用すれば、学部時代から大学院レベルの研究に取り組めるため、高度な分析力や研究能力をより早く身につけることが可能です。

将来的に税理士、公認会計士、研究者、シンクタンク職員などを目指す方にとっては、大きなアドバンテージになるでしょう。


5年間で修士号を取得するメリットとは?

特別進学生制度の最大の魅力は、単に1年早く修了できることだけではありません。

まず大きなメリットとして挙げられるのが、時間的な効率です。

通常より1年早く修士号を取得できるため、その分だけ早く就職したり、博士課程へ進学したりすることができます。

20代前半の1年間は、キャリア形成において非常に貴重な時間です。

社会経験を積む期間を増やせることは大きな強みになります。

次に、高度な専門性を若いうちに獲得できる点も魅力です。

近年は企業でも大学院修了者への需要が高まっています。専門知識だけでなく、課題発見力や分析力、論理的思考力を持つ人材が求められているためです。

修士号を持った状態で社会に出ることで、活躍できるフィールドも広がります。

さらに、学部と大学院を一貫して学べることも大きなメリットです。

通常の進学では、卒業論文と修士論文でテーマが変わることもあります。しかしデュアル・プログラムでは、一つのテーマを長期間にわたって深く研究できます。

その結果、より質の高い研究成果につながる可能性があります。


どのような学生に向いている制度なのか

特別進学生制度は、大学院進学への意欲が高い学生に向いています。

学部の段階で研究したいテーマが明確になっている方や、将来研究者や高度専門職を目指している方には特に魅力的な制度です。

また、学部時代から積極的に学び、研究活動に挑戦したい方にも適しています。

一方で、進路がまだ定まっていない場合は、まず学部でさまざまな経験を積みながら方向性を見極めることも大切です。

制度を利用するかどうかは、自分の将来像と照らし合わせながら考えることをおすすめします。


まとめ

立教大学の特別進学生制度(デュアル・プログラム)は、学部入学から5年間で学士号と修士号を取得できる魅力的な制度です。

文学研究科では人文学と現代的な課題を結びつけた学びが用意されており、経済学研究科では研究者や高度専門職業人を目指すための環境が整っています。

大学院進学を前提に学びを深めたい方にとっては、時間的なメリットだけでなく、研究の質やキャリア形成の面でも大きな価値がある制度といえるでしょう。

立教大学への進学や大学院進学を考えている方は、学部時代からこの制度を視野に入れて学生生活を送ることで、将来の選択肢をさらに広げることができるかもしれません。

なお、制度内容や募集条件は変更される場合があります。最新の情報については、必ず立教大学公式サイトをご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。