小論文を読んでいて、内容はしっかりしているのに、どこか幼く感じられる文章に出会うことがあります。
その大きな理由の一つが、同じ言葉の繰り返しです。
例えば、
「〜を行うべきだ。また、〜も行う必要がある。」
「〜だと思う。なぜなら〜だと思うからだ。」
便利な言葉ほど使いがちですが、繰り返しが多いと単調に見え、思考の深さが伝わりにくくなります。
言い換えを意識するだけで、文章はより洗練された印象になります。
1. 「行う」を具体的な動詞に言い換える
「行う」は便利ですが、具体的な動作を示す言葉に置き換えると、内容が明確になります。
- 計画を行う → 計画を実行する・遂行する
- 対策を行う → 対策を講じる
- イベントを行う → 開催する・実施する
- 努力を行う → 努力を重ねる
具体的な動詞を選ぶことで、文章に動きと説得力が生まれます。
2. 「思う」を文脈に合わせて使い分ける
「〜と思う」を繰り返すと、やや曖昧な印象を与えることがあります。文脈に応じて言い換えてみましょう。
- 確信がある場合:〜と確信する/〜と断言できる
- 推測する場合:〜と考えられる/〜と推察される
- 強い実感:〜と痛感する
- 論述する場合:〜と主張する/〜と結論づける
適切な語を選ぶことで、主張のニュアンスがより明確になります。
3. 文末表現に変化をつける
文末が同じ調子で続くと、単調な印象になりやすくなります。
例えば:
- 〜である。(断定)
- 〜だろう。(推量)
- 〜ではないか。(問いかけ)
- 〜に他ならない。(強調)
文末に変化をつけることで、文章のリズムが整い、読みやすさが向上します。
まとめ:言い換えの工夫が文章を洗練させる
文章が上手な人は、難しい言葉を多用しているわけではありません。
同じ意味を持つ言葉を適切に使い分けています。
推敲の際に、同じ語が続いていないかを確認し、言い換えを意識する。
そのひと手間が、論理的で読みやすい文章につながります。
語彙の選び方を少し工夫しながら、自分の考えがより伝わる表現を整えていきましょう。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



