文章を書いているうちに、ノリが変わってしまう人がいます。
前半は「〜である。」とカッコよく書いていたのに、後半で感極まって「〜だと思います。」と丁寧語になってしまう。
これを「文体の不統一」と言います。
小論文・作文試験において、ミスの一つであり、減点対象になってしまいます。
1. 「常体」と「敬体」の違い
日本語の文末には2つのモードがあります。
常体(だ・である調):
「〜だ。」「〜である。」「〜した。」
用途: 小論文、論説文、アカデミックな文章。
印象: 断定、客観的、論理的。
敬体(です・ます調):
「〜です。」「〜ます。」「〜しました。」
用途: 作文、手紙、スピーチ原稿。
印象: 丁寧、主観的、柔らかい。
2. どっちを使えばいい?
試験の種類によって使い分けます。
「小論文」の場合: 迷わず「常体(だ・である)」一択です。
論理的に説得する文章で、相手に媚びる必要はありません。「〜と考える。」「〜である。」と言い切ってください。
「作文」の場合: 指定がなければどちらでも良いですが、「常体」が無難です。
ただし、公務員試験や就職試験で「人柄」や「優しさ」をアピールしたい場合のみ、「敬体(です・ます)」を使う戦略もアリです。
絶対のルールは「混ぜないこと」です。
3. よくある「ねじれ」事故
特に注意すべきは、文中の推量表現です。
「常体」で書いているのに、
「〜だろうと思います。」(←ここだけ丁寧語)
「〜なのではないでしょうか。」(←読者に語りかけてしまう)
これらは、
「〜だろうと考える。」
「〜ではないだろうか。」
に変換しなければなりません。
まとめ:見直しで「語尾」だけを見る
書き終わった後の推敲(見直し)で、文章の中身を読む前に、「文末(マル。の直前)」だけを指差し確認してください。
「だ・である・だ・である・です・である……あ!『です』が混ざってる!」
このチェックは10秒でできます。その10秒が、合否を分ける1点、2点を救います。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



