
関西大学大学院 総合情報学研究科、文理融合型の入試で問われる力
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今回のテーマは「関西大学大学院 総合情報学研究科、文理融合型の入試で問われる力」です。
関西大学大学院の総合情報学研究科は、情報学を中心にしながら、情報技術だけにとどまらず、メディア、デザイン、社会、人間など幅広い視点から研究できる研究科です。そのため、「理系でなければ受験できないのでは」「プログラミングができないと難しいのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。
文理融合型の研究科だからこそ大切なのは、自分が何に問題意識を持ち、それを情報学とどのように結びつけて研究したいのかを具体的に説明することです。入試日程や研究計画書、指導教員探しを含め、どのように準備を進めればよいのかを整理していきます。
まずは入試区分と試験日を確認する
総合情報学研究科の博士課程前期課程には、学内進学試験、一般入学試験、外国人留学生入学試験、社会人入学試験があります。自分がどの入試区分に該当するのかを確認することが、受験準備の最初の一歩です。
2027年度春学期入学の10月募集では、出願登録期間が2026年8月21日から9月4日、試験日は2026年10月10日です。他の多くの研究科が10月11日に試験を実施する中で、総合情報学研究科は10月10日となっているため、日程を取り違えないよう注意しましょう。
2月募集の場合は、出願登録期間が2026年12月18日から2027年1月8日、試験日は2027年2月20日です。まず受験する募集時期を決め、出願開始日から逆算して研究計画書や必要書類の準備を進めます。
文理融合とは「何でも研究できる」という意味ではない
総合情報学研究科では、情報技術そのものを扱う研究だけでなく、情報と社会、人間、メディアなどの関係を考える研究も行われています。研究テーマの幅が広いことは魅力ですが、「情報に関係していれば何でもよい」と考えるのではなく、自分が何を明らかにしたいのかを絞る必要があります。
例えば、新しい情報サービスに興味がある場合でも、その技術そのものを研究したいのか、そのサービスによって人の行動がどう変わるのかを研究したいのかでは、研究の方向性が大きく変わります。
研究計画書を書く前に、「研究対象」「問題意識」「明らかにしたいこと」の3点を文章にしてみると、自分の研究が技術寄りなのか、社会や人間の側面を重視しているのかが見えやすくなります。
研究計画書では文系・理系より研究の筋道を示す
文理融合型の研究科を受験する際に重要なのは、自分が文系か理系かという分類だけではありません。なぜその問題を研究したいのか、どのような方法を使うのか、その研究によって何を明らかにしたいのかを一貫して説明できることが大切です。
例えば社会やメディアをテーマにする場合でも、アンケート、インタビュー、データ分析など、どのような方法で研究するのかを考える必要があります。技術を扱う場合であれば、どの技術をどのような目的で使うのかまで具体的にすると、研究計画が伝わりやすくなります。
最初から高度な専門用語を並べる必要はありません。自分の疑問を研究としてどのように確かめていくのかを、読み手が理解できる形で整理することを意識しましょう。
指導を受けたい教員を早めに調べる
総合情報学研究科には、情報科学、メディア、デザイン、社会情報など、幅広い分野の教員が在籍しています。研究テーマがある程度見えてきたら、自分の関心に近い研究をしている教員を調べましょう。
教員紹介ページの専門分野だけを見るのではなく、最近の研究テーマや論文まで確認すると、自分の研究との接点を見つけやすくなります。同じ「メディア」や「情報」という言葉を扱っていても、教員によって研究対象や方法は異なります。
研究計画書の内容と指導を希望する教員の研究が自然につながっているかを確認することで、「なぜこの研究科で学びたいのか」も説明しやすくなります。
進学説明会とWeb相談会を活用する
総合情報学研究科では、高槻キャンパスで対面の進学説明会が開催されているほか、大学院Web相談会でも研究科概要や入試概要について説明を受ける機会があります。教員との個別相談枠が用意される場合もあります。
研究テーマが完全に固まるまで待つ必要はありません。「このテーマを研究したいが、総合情報学研究科に合っているのか」「技術的な知識はどの程度必要なのか」など、迷っている段階で相談することにも意味があります。
相談前には、自分の関心を100〜200字程度でまとめ、聞きたいことを2〜3点準備しておくと、限られた時間を使いやすくなります。
プログラミング経験だけで判断しない
「総合情報学」という名称から、受験前に高度なプログラミング経験が必要だと考える方もいるかもしれません。しかし、必要になる知識や技術は研究テーマによって異なります。
情報技術そのものを扱う研究では技術的な知識が重要になる一方、社会情報やメディア、人間と情報の関係を研究する場合には、別の方法が中心になることもあります。そのため、プログラミング経験の有無だけで受験を諦めるのではなく、自分の研究に何が必要なのかを考えることが大切です。
必要な技術が分かったら、出願準備の期間を使って基礎から学び始める方法もあります。大切なのは、何ができないかではなく、研究に必要な力を把握して準備することです。
文系出身者は自分の強みを研究に結びつける
文系学部で学んできた方であれば、社会、文化、心理、経営、教育など、これまで身につけた視点を情報学と組み合わせることができます。技術系のバックグラウンドがないことだけを弱みとして捉える必要はありません。
例えば、SNS上のコミュニケーション、デジタルサービスと消費行動、情報技術と教育など、文系で学んできた内容と情報学が交わるテーマも考えられます。
一方で、研究のために必要となるデータ分析や情報技術がある場合は、その部分をどのように補っていくのかも考えておきましょう。自分の強みと、これから身につける必要がある力を分けて整理すると、準備しやすくなります。
秋学期9月入学という選択肢も確認する
総合情報学研究科には、2026年度秋学期9月入学を対象とした7月募集も設けられています。春学期4月入学だけでなく、秋学期からの入学を検討できる点も特徴の一つです。
仕事や留学、現在の学業との関係から4月入学が難しい方にとっては、入学時期を考える際の選択肢になります。ただし、秋学期入学で対象となる入試区分や出願条件などは必ず募集要項で確認してください。
入学時期を選ぶ際は、単に早い・遅いで決めるのではなく、研究計画書を仕上げる期間や現在の生活との両立も含めて考えることが大切です。
高槻キャンパスにも一度足を運んでみる
総合情報学研究科は高槻キャンパスを拠点としています。千里山キャンパスとは場所が異なるため、対面の進学説明会などに参加するときは、アクセスや移動時間を事前に確認しておきましょう。
実際にキャンパスを訪れることで、通学にどの程度時間がかかるのか、どのような環境で研究することになるのかを具体的にイメージできます。特に社会人として通学を考えている方は、研究内容だけでなく、現実的に通い続けられるかという視点も大切です。
10月募集を目指すなら夏までに研究テーマを固める
2027年度春学期入学の10月募集では、2026年8月21日から出願登録が始まります。10月募集を目指す場合は、夏までに研究テーマをある程度固め、指導を希望する教員を調べ、研究計画書の骨子を作っておきたいところです。
出願登録が終わった後は、2026年10月10日の試験日に向けて、募集要項で示されている試験内容に合わせた対策へ比重を移します。研究計画について説明する必要がある場合に備え、自分の研究目的や方法を短時間で説明する練習も進めておくとよいでしょう。
2月募集を目指す場合は、2026年12月18日の出願開始までの期間を使い、研究計画書の修正や必要な基礎知識の補強を進めます。
まずは自分の関心を短い文章にしてみよう
総合情報学研究科を目指す方が最初に取り組みたいのは、「自分は何に興味があり、それを情報学とどう結びつけたいのか」を言葉にすることです。ニュースやサービス、技術、社会の変化の中で気になっていることを一つ選び、なぜ気になるのかを書き出してみましょう。
そのうえで、「誰や何を対象にするのか」「何を明らかにしたいのか」「どのような方法で調べるのか」と順番に具体化していきます。そこから教員の研究内容を調べ、説明会やWeb相談会も利用しながら、研究計画書へつなげていきましょう。
※入試区分、入試日程、出願期間、秋学期入学の募集内容、試験内容、必要書類、説明会や相談会の実施内容などは変更される場合があります。出願を検討している方は、必ず関西大学大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



