午後の休憩時間です。
今回は、大学院入試(院試)の研究計画プレゼン後の質疑応答において、 多くの受験生が戸惑いやすい「研究の弱点や限界を指摘されたときの答え方」について考えてみましょう。

どれほど整理された研究計画であっても、必ず限界(Limitations)は存在します。

  • 予算の制約
  • 時間の制約
  • サンプル数の限界
  • 特定の手法に依存することによる偏り

審査員は専門家として、こうした研究の限界を踏まえながら、

「この手法だけでは、〇〇のケースにおいて不十分ではないですか?」

といった指摘をすることがあります。

このとき、無理に取り繕ったり、苦しい言い訳をする必要はありません。
むしろ、自分の研究の限界を理解していること自体が、 研究を進めていくうえで大切な視点でもあります。

研究の限界を落ち着いて認める

指摘を受けたときは、隠すのではなく落ち着いて認めることが大切です。

例えば次のように答えることができます。

「ご指摘の通りです。本研究の現在のアプローチでは、
〇〇の条件下における検証が十分ではないという限界があります。」

このように答えることで、

  • 研究を客観的に見ていること
  • 課題を理解していること

が自然に伝わります。

限界を「今後の研究課題」へとつなげる

大切なのは、限界を認めたあとです。

その課題をどのように発展させていくのかを説明することで、 研究の展望を示すことができます。

例えば次のように続けることができます。

「だからこそ、大学院入学後には〇〇の手法を新たに組み込み、 この限界をさらに検証していきたいと考えています。
今回の研究計画は、そのための基礎的な検討として位置付けています。」

このように説明することで、 研究の今後の方向性を具体的に伝えることができます。

未完成であることは研究の可能性でもある

もし研究がすべて完成しているのであれば、 大学院で研究を続ける必要はありません。

研究には常に、

  • まだ検証されていない部分
  • 新しい視点
  • 発展の余地

があります。

その未完成の部分こそが、 大学院で研究を進める価値でもあります。

院試プレゼンの質疑応答は研究の未来を語る場

大学院入試(院試)の研究計画プレゼンでは、 弱点を指摘されたときこそ 研究の未来を説明する機会になります。

課題を正確に認識し、 その先の展望を落ち着いて語ることができれば、 研究に対する姿勢は自然に伝わります。

これまで準備してきた研究計画を信じて、 落ち着いて議論を進めてみてください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。