
一橋大学法科大学院(法務専攻)一般選抜・5年一貫型教育選抜を具体的に知る
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一橋大学の法科大学院は、法学研究科の法務専攻として位置づけられ、法曹を目指す方を対象とした専門職大学院です。同じ法学研究科にある法学・国際関係専攻とは目的も入試制度も異なるため、出願情報を調べる際には混同しないよう注意する必要があります。
この記事では、2027年度入試の一般選抜と5年一貫型教育選抜について、出願期間や試験日程、未修者・既修者それぞれの試験内容、英語スコアなどを整理します。自分がどの区分を目指すのかを明確にし、必要な準備を具体的に確認していきましょう。
一般選抜は未修者と既修者で試験内容が異なる

2027年度入試の一般選抜は、出願期間が2026年10月8日から10月21日17時必着です。第1次発表は11月9日、第2次試験は11月14日、第2次発表は12月10日となっています。その後、第3次試験が未修者は12月12日、既修者は12月13日に実施され、最終合格発表は12月22日です。
出願から最終合格発表まで約2か月にわたって複数段階の選考が行われるため、まず日程を整理しておくことが大切です。出願が終わった段階で対策を止めるのではなく、第2次試験、第3次試験までを見据えて学習を継続する必要があります。特に第2次発表から第3次試験までは期間が短いため、結果を確認してから面接準備を始めるのでは遅くなってしまいます。
募集人員は未修者が20名程度、既修者が45名程度です。未修者と既修者では入学までに求められる法律学習の状況が異なるため、試験内容にも違いがあります。自分がどちらに該当するのかを確認したうえで、それぞれに必要な対策を進めましょう。
未修者は小論文、既修者は法律科目の論文対策が必要
一般選抜の未修者には小論文と面接、既修者には民事法・刑事法・憲法の論文試験と面接が設定されています。同じ一般選抜でも試験内容が大きく異なるため、未修者向けの対策と既修者向けの対策を混同しないことが重要です。
既修者を目指す場合は、民事法・刑事法・憲法の3分野について、知識を覚えるだけではなく、論文として答案を組み立てる練習が必要です。問題を読んで論点を把握し、必要な知識を使って筋道立てて説明する力は、実際に答案を書かなければ身につきにくいものです。日頃の法律基本科目の学習と並行して、時間を決めて答案を書く練習を積み重ねていきましょう。
未修者の場合は小論文対策が必要です。元原稿では法律の専門知識そのものを問う試験とはされていないため、既修者向けの法律論文試験と同じ準備をする必要はありません。文章を正確に読み、問われている内容を整理し、自分の考えを根拠とともに論理的に文章化する練習を進めることが基本になります。
また、未修者・既修者ともに面接があります。面接対策では、なぜ法曹を目指すのか、なぜ一橋大学法科大学院で学びたいのかといった志望の軸を整理するとともに、出願時に提出した内容について自分の言葉で説明できる状態を作っておくことが大切です。
TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式スコア提出が必須

一般選抜では、TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式スコア提出が必須です。2027年度入試では、2025年3月16日実施回以降のスコアに限定されています。英語試験そのものが入試当日に実施されるのではなく、事前に対象となる外部試験を受験し、その公式スコアを準備しておく必要があります。
ここで注意したいのは、英語対策を法律科目や小論文の対策とは別のスケジュールで考える必要があることです。10月の出願が近づいてから初めて受験しようとすると、希望する日程で受験できなかったり、必要な手続きが間に合わなかったりする可能性があります。まず自分が提出できる既存のスコアを持っているか、そのスコアが2025年3月16日実施回以降という条件を満たしているかを確認しましょう。
2027年度入試から一般選抜の実施方法が一部変更されていることも案内されています。過年度の情報だけを見て準備するのではなく、2027年度の募集要項を基準に、出願方法や選考の流れを確認することが重要です。
5年一貫型教育選抜は一橋大学法学部法曹コースが対象
5年一貫型教育選抜は、一橋大学法学部の法曹コースに在籍している学生を対象とした入試区分です。GPA3.2以上などの要件が設けられているため、一般選抜とは異なり、学部在学中から出願資格を意識して履修や成績管理を進める必要があります。
2027年度入試の出願期間は2026年9月2日から9月11日、面接試験は9月26日、合格発表は10月2日15時以降です。募集人員は既修2年修了予定の20名程度となっています。一般選抜の出願が10月8日から始まるのに対して、5年一貫型教育選抜はそれより早く選考が行われる点にも注意しましょう。
GPAのように長期間の学修成果が関係する条件は、出願直前の対策だけでは対応できません。5年一貫型教育選抜を将来の選択肢として考えている場合は、対象となる要件を早い段階で確認し、学部での履修や成績を計画的に管理することが重要です。
一般選抜は出願日から逆算して対策を組み立てる

一般選抜を目指す場合は、まず未修者と既修者のどちらで受験するのかを確認します。既修者であれば民事法・刑事法・憲法の論文対策、未修者であれば小論文対策を進めます。それと並行して、TOEIC L&RまたはTOEFL iBTの公式スコアを準備するという流れで考えると、やるべきことを整理しやすくなります。
2026年10月8日の出願開始までには、英語スコアや出願に必要な書類を確認し、試験対策に集中できる状態を作っておきたいところです。出願後は11月14日の第2次試験に向けた準備を継続し、さらに12月12日または13日の第3次試験を想定して面接練習も進めます。第2次試験の結果を待ってから面接対策を始めるのではなく、あらかじめ志望理由や法曹を目指す理由を言葉にしておくことが大切です。
学費は入学料282,000円、年間授業料804,000円です。受験準備では試験対策だけでなく、入学後に必要となる費用についても確認しておきましょう。まずは対象年度の募集要項を読み、自分の受験区分、必要な英語スコア、試験科目、出願日を一つずつ整理することが、具体的な受験準備の第一歩です。
一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


