法政大学大学院の専門職大学院とは?法務研究科とイノベーション・マネジメント研究科を解説

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「法政大学大学院の院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。今回のテーマは「法政大学大学院の専門職大学院」についてです。

大学院進学というと、修士課程や博士後期課程を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、大学院には研究者や高度専門人材を目指す課程だけでなく、特定の職業分野で活躍するための実践力を身につける「専門職大学院」という選択肢もあります。

法政大学大学院には、専門職学位課程として「法務研究科」と「イノベーション・マネジメント研究科」が設置されています。どちらも、実社会で求められる高度な専門性と実践力を養うことを目的とした大学院です。ここでは、それぞれの特徴や進学を考える際のポイントを分かりやすく解説します。


専門職大学院とは何か

専門職大学院とは、特定の職業分野で高度な専門職業人として活躍するための力を身につける大学院です。一般的な修士課程や博士後期課程が、学術的な研究や専門分野の探究を重視するのに対し、専門職大学院では実務に直結する学びが重視されます。

もちろん、専門職大学院でも理論を学ぶことは大切です。ただし、その理論を現場でどう使うのか、複雑な課題に対してどのように判断し、行動するのかという点に重点が置かれます。

法政大学が掲げる「自由を生き抜く実践知」という理念は、知識を覚えるだけでなく、社会の中で活かせる智慧へと高めることを大切にしています。専門職大学院は、まさにこの実践知を職業分野で発揮するための学びの場といえるでしょう。


法の専門家を目指す法務研究科

法政大学大学院に設置されている専門職大学院の一つが、法務研究科です。一般的には法科大学院と呼ばれ、弁護士、裁判官、検察官などの法曹を目指す方に向けた教育を行う研究科です。

法務研究科では、法律の知識を身につけるだけでなく、実際の社会問題を法的に考え、解決に導く力を養います。現代社会では、個人間のトラブル、企業活動、国際取引、労働問題、知的財産、消費者問題など、法的な判断が求められる場面が数多くあります。

そのため、法曹を目指す方には、条文や判例を理解する力に加えて、複雑な事実関係を整理し、どのような法的解決が可能かを考える力が求められます。法務研究科では、こうした法的思考力と実務的な判断力を高めることが重視されます。

法科大学院を志望する場合は、通常の研究科とは入試制度や学修内容が異なる場合があります。出願資格、募集人員、カリキュラム、修了要件などは必ず専用の案内で確認するようにしましょう。


ビジネスの実践力を磨くイノベーション・マネジメント研究科

もう一つの専門職大学院が、イノベーション・マネジメント研究科です。イノベーション・マネジメント専攻を設置し、ビジネスの現場で新しい価値を生み出す人材の育成を目指しています。

現代の企業や組織では、過去の成功パターンを繰り返すだけでは成長が難しくなっています。市場の変化、テクノロジーの進化、消費者の価値観の多様化などに対応しながら、新しい事業やサービスを生み出す力が求められています。

イノベーション・マネジメント研究科では、経営戦略、マーケティング、財務、組織運営など、ビジネスに必要な知識を実践的に学びます。さらに、学んだ知識を現実の経営課題や事業創造にどう活かすかを考える点が大きな特徴です。

社会人として働いた経験を持つ方が、自分のキャリアをさらに広げるために進学を検討するケースもあります。企業内で新規事業を担当したい方、将来的に起業を考えている方、経営に近い立場で活躍したい方にとって、有力な選択肢となるでしょう。


専門職大学院と修士課程の違い

専門職大学院と一般的な修士課程は、どちらも大学院での学びですが、目的に違いがあります。修士課程では、特定の学問分野について研究を深め、修士論文などを通じて研究能力を高めることが中心になります。

一方で専門職大学院では、実務で活躍するための高度な判断力や実践力を身につけることが重視されます。研究そのものよりも、学んだ内容を職業現場でどう活かすかに重点が置かれると考えると分かりやすいでしょう。

たとえば、法律を学びたい場合でも、法学研究科で法学研究を深める道と、法務研究科で法曹を目指す道では、学びの目的が異なります。経営を学びたい場合も、経営学研究科で研究を深める道と、イノベーション・マネジメント研究科で実務的な経営力を磨く道があります。

どちらが良いということではなく、自分が将来どのような形で専門性を活かしたいのかによって選ぶことが大切です。


専門職大学院を選ぶときに確認したいこと

専門職大学院を検討する際は、まず自分の目的を明確にすることが大切です。法曹を目指すのか、ビジネスリーダーを目指すのか、起業や新規事業に挑戦したいのかによって、選ぶ研究科や準備すべき内容は変わります。

また、専門職大学院は実務に近い学びが多いため、カリキュラムの内容や授業時間、社会人が通いやすい開講形態、修了後の進路なども確認しておくと安心です。

特に社会人の方は、仕事と学業を両立できるかどうかが大きなポイントになります。授業の曜日や時間帯、キャンパスの場所、課題の量などを事前に調べておくことで、入学後の生活を具体的にイメージしやすくなります。

入試対策においては、単に「学びたい」という気持ちだけでなく、これまでの経験、入学後に学びたい内容、修了後に実現したいことを一貫して説明できるようにしておくことが重要です。


まとめ

法政大学大学院には、一般的な修士課程・博士後期課程に加えて、専門職学位課程として法務研究科とイノベーション・マネジメント研究科が設置されています。

法務研究科は、法曹を目指す方に向けて、法律の知識と実務的な法的思考力を養う研究科です。イノベーション・マネジメント研究科は、ビジネスの現場で新しい価値を生み出し、組織や事業を動かしていく力を身につける研究科です。

大学院進学を考える際は、研究者を目指す道だけでなく、高度な専門職業人として実社会で力を発揮する道もあります。自分の将来像に合った課程を選ぶことで、大学院での学びはより意味のあるものになります。

法政大学大学院を志望する方は、各研究科の特徴を比較しながら、自分がどの分野で専門性を高め、どのように社会で活かしたいのかを整理してみてください。その準備が、研究計画や志望理由を考えるうえでも大きな助けになるはずです。


※募集要項や入試制度、研究科の内容、カリキュラム、開講形態は変更される場合があります。出願前には必ず法政大学大学院公式サイトで最新情報をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。