
MBAと一般的な大学院はどう違う?目的に合った進学先の選び方
- 1. MBAとは?経営学を専門的に学ぶための学位
- 2. 一般的な経営学の修士課程とは?
- 3. MBAと一般的な修士課程の大きな違い
- 4. MBAではどのような科目を学ぶ?
- 5. MBAの授業ではケーススタディを使うことがある
- 6. MBAでは修士論文を書かなくてもよい?
- 7. MBAは社会人しか進学できない?
- 8. MBAの入試では何が求められる?
- 9. MBAの学費は一般的な大学院より高い?
- 10. MBAを取得すると転職や昇進に有利になる?
- 11. MBAでは人脈を広げられる?
- 12. 経営学を研究したい人はMBAと修士課程のどちらを選ぶ?
- 13. 具体例① 管理職として経営能力を高めたい社会人
- 14. 具体例② 企業の人材育成を研究したい大学生
- 15. 具体例③ 起業を考えている社会人
- 16. MBAと一般的な大学院を比較するための5つのポイント
- 17. MBAを選ぶ前に大学院の説明会で確認したいこと
- 18. MBAを目指す前に「なぜ経営を学びたいのか」を考えよう
- 19. まとめ|MBAと一般的な大学院は進学目的に合わせて選ぼう
院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。
大学院への進学を考えていると、「MBA」という言葉を目にすることがあります。
特に、経営学やビジネスに関心がある方の中には、「MBAと普通の大学院は何が違うのだろう」「経営学を学びたいならMBAを選んだほうがよいのだろうか」と疑問に思う方もいるでしょう。
MBAは、経営に関する専門知識や実践的な能力を身につけるための大学院教育と関係する学位です。企業で働く社会人が、キャリアアップや経営能力の向上を目的として進学する場合もあります。
一方、一般的な大学院の修士課程でも、経営学や経済学、組織論などを専門的に学ぶことができます。
そのため、経営学を学びたいからといって、必ずMBAを選ぶ必要があるわけではありません。
例えば、企業の経営戦略を幅広く学び、仕事に生かしたい人と、企業の意思決定について学術的に研究したい人では、適した大学院が異なる場合があります。
また、MBAという学位を取得すること自体が目的になってしまうと、進学後に「自分は何のために学んでいるのだろう」と迷う可能性もあります。
大学院選びで大切なのは、学位の名称や知名度だけではありません。自分がどのような問題に関心を持ち、何を学び、どのような力を身につけたいのかを考えることです。
この記事では、MBAと一般的な大学院の違いを整理しながら、それぞれの特徴や進学目的に合った選び方を解説します。
MBAとは?経営学を専門的に学ぶための学位
MBAとは、Master of Business Administrationの略称です。日本語では、一般的に経営学修士などと呼ばれています。
MBAは、経営に関する専門的な知識や能力を身につけるための大学院教育と関係する学位です。
例えば、経営戦略、マーケティング、会計、ファイナンス、組織マネジメントなど、企業経営に関わる幅広い分野を学ぶことがあります。
企業で働く社会人が、これまでの実務経験を整理し、経営について体系的に学び直すために進学する場合もあります。
ただし、MBAという言葉が使われていても、大学院によって教育内容や学位の正式名称は異なります。
日本では、専門職大学院の専門職学位課程で経営管理に関する教育が行われ、「経営管理修士(専門職)」などの学位が授与される場合があります。
一方、通常の修士課程で経営学を学び、「修士(経営学)」などの学位を取得できる大学院もあります。
これらは制度上の課程区分や学位名称が異なるため、一般にMBAと呼ばれる教育課程であっても、正式な学位や修了要件を確認することが重要です。
なお、MBAは大学院で授与される学位に関係する名称であり、医師や弁護士のような業務独占資格ではありません。
そのため、MBAの取得そのものが特定の職業への就業を保証するわけではないことも理解しておきましょう。
一般的な経営学の修士課程とは?
一般的な経営学の修士課程では、経営学に関する専門知識を学びながら、特定の研究テーマについて研究活動に取り組むことがあります。
例えば、企業の人材育成や組織行動、マーケティング、経営戦略などについて研究することが考えられます。
修士課程では、授業を通じて専門知識や研究方法を学び、指導教員のもとで研究を進める場合があります。
そして、修士論文の作成などを通じて、研究成果をまとめることが一般的です。ただし、修了要件は大学院によって異なります。
例えば、「企業の人材育成制度が社員の学習意欲にどのような影響を与えるのか」というテーマを研究したい場合を考えてみましょう。
この場合、先行研究を調べ、研究課題を設定し、必要に応じてアンケート調査やインタビュー調査などを行うことが考えられます。
重要なのは、単に企業の人材育成制度を紹介するのではなく、これまでの研究で何が明らかになっているのか、まだ十分に解明されていないことは何かを考える点です。
そのうえで、自分なりの問いを立て、適切な研究方法を用いて検討していきます。
このように、一般的な経営学の修士課程では、経営に関する問題を学術的な視点から分析し、研究成果をまとめることが重視される場合があります。
MBAと一般的な修士課程の大きな違い
MBAと一般的な経営学の修士課程を比較する際には、教育目的や学び方の違いを理解しておくことが重要です。
MBAでは、経営に必要な知識や能力を身につけ、実務上の課題に対応する力を高めることが重視される場合があります。
一方、一般的な修士課程では、専門分野について研究し、学術的な知識や研究能力を深めることが重視される場合があります。
例えば、企業の新規事業について学ぶ場合を考えてみましょう。
MBAでは、新規事業の立ち上げに必要な経営戦略や資金計画、マーケティングなどを学び、具体的な事業判断について議論することが考えられます。
一方、研究を中心とする修士課程では、新規事業が成功する条件や、企業の意思決定の仕組みなどを研究課題として扱うことが考えられます。
言い換えると、MBAでは「この状況で、どのような経営判断をするべきか」という問いに向き合う場面が多く、研究を中心とする修士課程では「なぜ、そのような経営判断が行われるのか」という問いを掘り下げる場面が多いと考えられます。
ただし、これは両者の違いを理解するための一つの整理です。
MBAでも経営現象の背景や理論を深く考察しますし、一般的な修士課程でも実務に役立つ知識や分析方法を学ぶことがあります。
そのため、MBAは実務だけ、修士課程は研究だけと単純に分けるのではなく、各大学院の教育目的やカリキュラムを確認することが大切です。

MBAではどのような科目を学ぶ?
MBAでは、企業経営に関係する幅広い科目を学ぶことがあります。
例えば、経営戦略では、企業が競争環境の中でどのように事業を展開するのかを考えます。
マーケティングでは、顧客のニーズや購買行動を理解し、商品やサービスをどのように提供するのかを学びます。
会計では、企業の財務情報を読み解き、経営判断に必要な情報を理解することがあります。
ファイナンスでは、資金調達や投資判断、企業価値などについて学ぶ場合があります。
また、組織マネジメントでは、社員の動機づけや組織運営、リーダーシップなどを扱うことがあります。
これらの科目は、それぞれ独立した知識として学ぶだけではありません。
例えば、新しい商品を発売する場合、マーケティングの知識だけでなく、資金計画や人材配置、競争戦略なども関係します。
経営上の課題には、複数の分野が同時に関わることが少なくありません。
MBAでは、こうした経営課題を多面的に考えるための知識や判断力を身につけることが期待されます。
ただし、必修科目や選択科目の構成は大学院によって異なります。自分が特に学びたい分野について、どの程度詳しく学べるのかを確認しましょう。
MBAの授業ではケーススタディを使うことがある
MBAの授業では、ケーススタディと呼ばれる学習方法が用いられることがあります。
ケーススタディとは、企業や組織が直面した課題などを題材に、問題の背景や対応方法を考える学習方法です。
例えば、売上が低下している企業について、どのような経営戦略を考えるべきかを議論する授業が考えられます。
学生は、企業の状況や市場環境などを分析し、自分なりの考えをまとめます。
その後、他の学生と意見を交換することで、異なる立場や考え方に触れることができます。
ここで重要なのは、教員から正解を教えてもらうことだけが学びではないという点です。
例えば、同じ企業の経営課題を見ても、財務の視点から考える人と、組織の視点から考える人では、判断が異なるかもしれません。
自分とは異なる意見に触れ、その根拠を検討することで、考え方の幅が広がります。
志樹舎では、大学院での学びにおいて、自分の考えを持つことと同じくらい、他者の意見を受け止め、自分の考えを問い直す姿勢が重要だと考えています。
ケーススタディは、そうした姿勢を養う学習方法の一つといえるでしょう。
ただし、すべてのMBAでケーススタディが中心になるわけではありません。講義やグループワーク、企業との共同プロジェクトなど、授業方法は大学院によって異なります。
MBAでは修士論文を書かなくてもよい?
MBAへの進学を考える方の中には、「MBAでは修士論文を書かなくてもよい」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
実際に、専門職学位課程では、一般的な修士課程と異なる修了要件が設けられている場合があります。
例えば、所定の授業科目を履修し、必要な単位を修得することなどが修了要件になる場合があります。
一方、研究論文や課題研究、最終プロジェクトなどの提出が求められる大学院もあります。
そのため、MBAであれば必ず修士論文が不要というわけではありません。
また、論文の提出が必須ではない場合でも、授業の課題やグループワークなどに多くの時間が必要になることがあります。
特に社会人の場合、授業への出席時間だけでなく、授業外の準備に必要な時間も考えておく必要があります。
大学院を選ぶ際には、修士論文の有無だけでなく、修了までにどのような学習や成果物が求められるのかを確認しましょう。
MBAは社会人しか進学できない?
MBAには、企業などで実務経験を積んだ社会人が多く学ぶ課程があります。
しかし、MBAへの出願に必要な実務経験は、大学院によって異なります。
一定年数以上の実務経験を出願条件としている大学院もあれば、実務経験に関する条件が異なる大学院もあります。
そのため、大学卒業後すぐにMBAへ進学できるかどうかは、志望する大学院の募集要項を確認する必要があります。
また、MBAの授業では、学生同士が仕事での経験を共有しながら議論することがあります。
実務経験を持つ学生が多い環境では、さまざまな業界や職種の考え方に触れられる可能性があります。
一方、実務経験が少ない人にとっては、授業で扱われる経営課題を理解するために、追加の学習が必要になる場合もあるでしょう。
進学先を選ぶ際には、出願資格だけでなく、在学生の経歴や授業の進め方についても確認してみましょう。
MBAの入試では何が求められる?
MBAの入試では、志望理由や実務経験、学習目的などが確認される場合があります。
例えば、「なぜMBAで学びたいのか」「これまでの仕事でどのような経験を積んできたのか」「学んだ知識を将来どのように生かしたいのか」といった点が問われることがあります。
また、大学院によっては、研究計画書や課題レポート、筆記試験、面接などが選考に含まれる場合があります。
英語資格のスコア提出が必要な大学院もあります。
一方、一般的な経営学の修士課程では、専門科目の筆記試験や研究計画書、外国語試験などが重視される場合があります。
ただし、MBAと一般的な修士課程の入試制度は、大学院ごとに異なります。
MBAだから筆記試験がない、一般的な修士課程だから実務経験が評価されない、といった判断はできません。
また、MBAの志望理由を考える際には、単に「経営について学びたい」と述べるだけでは、学習目的が十分に伝わらない場合があります。
例えば、これまでの仕事でどのような課題を感じ、その課題に向き合うために何を学びたいのかを整理すると、志望理由が具体的になります。
志望する大学院の募集要項を確認し、必要な準備を進めましょう。

MBAの学費は一般的な大学院より高い?
MBAへの進学を考える際には、学費も重要な判断材料になります。
MBAの学費は、大学院や課程によって大きく異なります。
例えば、国立大学の専門職大学院と私立大学の専門職大学院では、入学料や授業料の設定が異なる場合があります。
また、同じ私立大学でも、教育課程や修業年限によって学費が異なることがあります。
そのため、MBAの学費が一般的な修士課程よりも必ず高いとは限りません。
学費を比較する際には、1年間の授業料だけでなく、入学料やその他の納付金を含めた修了までの総額を確認しましょう。
また、仕事を続けながら進学する場合と、退職して進学する場合では、経済的な負担が異なります。
進学によって収入が減る可能性がある場合には、生活費も含めて資金計画を立てることが大切です。
さらに、奨学金や教育訓練給付制度などを利用できる可能性もあります。ただし、対象となる課程や本人の受給条件などによって利用の可否が異なるため、事前の確認が必要です。
MBAを取得すると転職や昇進に有利になる?
MBAへの進学を考える理由の一つに、転職や昇進などのキャリア形成があります。
MBAで経営に関する知識を学ぶことで、仕事に必要な視点を広げられる可能性があります。
例えば、営業職として働いている人が、マーケティングや財務の知識を学ぶことで、事業全体を考える力を高められるかもしれません。
また、管理職として働いている人が、組織マネジメントや経営戦略について学び、自分の仕事を振り返ることも考えられます。
ただし、MBAを取得したからといって、必ず転職や昇進が実現するわけではありません。
採用や昇進では、実務経験や仕事での成果、専門性、応募する職種との適性などが評価される場合があります。
ここで考えたいのは、MBAという学位を取得することと、経営について考えられるようになることは、必ずしも同じではないという点です。
学位は学習成果を示す一つの証明になりますが、学んだ知識を実際の仕事でどう生かすかは、その後の行動にも左右されます。
そのため、MBAを検討する際には、学位取得そのものを目的にするのではなく、学んだ知識をどのように生かしたいのかを考えることが重要です。
MBAでは人脈を広げられる?
MBAの魅力として、さまざまな業界や職種の人と学べることを挙げる人もいます。
例えば、製造業、金融業、IT企業、サービス業など、異なる業界で働く社会人が同じ授業に参加する場合があります。
グループワークや議論を通じて、自分とは異なる考え方や仕事の進め方に触れることができるでしょう。
また、授業以外にも、学生同士の交流や修了生とのつながりが生まれる場合があります。
ただし、MBAに進学すれば必ず幅広い人脈を築けるわけではありません。
学生同士の交流機会や修了生との関係は、大学院によって異なります。
また、人とのつながりを単に名刺交換の機会として捉えるのではなく、異なる経験や考え方を持つ人と学び合う機会として考えることも大切です。
例えば、授業で意見が対立した相手との議論を通じて、自分の考え方の弱点に気づくことがあります。
そうした経験は、仕事上の人脈を広げることとは異なる意味で、大学院で学ぶ価値の一つになるでしょう。
経営学を研究したい人はMBAと修士課程のどちらを選ぶ?
経営学について学びたい場合、MBAと一般的な修士課程のどちらが適しているかは、進学目的によって異なります。
例えば、企業の経営戦略や組織運営について幅広く学び、仕事に生かしたい場合には、MBAが候補になるでしょう。
一方、企業の意思決定や組織行動などについて、特定の研究課題を設定して深く研究したい場合には、一般的な経営学の修士課程が候補になるかもしれません。
また、将来博士課程への進学を考えている場合には、研究指導の内容や博士課程への進学条件を確認することが重要です。
専門職学位課程の修了者でも、大学院が定める出願資格を満たせば博士後期課程への進学を目指せる場合があります。
ただし、博士課程への進学を希望する場合には、研究能力や研究計画が求められるため、MBAでどのような研究経験を積めるのかも確認しておきましょう。
具体例① 管理職として経営能力を高めたい社会人
例えば、企業で管理職として働いている人が、組織運営や経営戦略について体系的に学びたいと考えている場合を想像してみましょう。
これまでの仕事では、部下の育成や業務改善に取り組んできましたが、経営全体を考えるための知識を身につけたいと感じています。
この場合、経営戦略や会計、組織マネジメントなどを幅広く学べるMBAが候補になるでしょう。
また、他の社会人学生との議論を通じて、異なる業界の考え方を知ることも期待できます。
ただし、仕事を続けながら進学する場合には、授業時間や課題の量、修了までの期間を確認する必要があります。
学びたい内容だけでなく、仕事と両立できるかどうかも重要な判断材料になります。
具体例② 企業の人材育成を研究したい大学生
次に、大学で経営学を学んでいる学生が、企業の人材育成について研究したいと考えている場合を想像してみましょう。
この学生は、「企業の研修制度が社員の成長にどのような影響を与えるのか」という疑問を持っています。
その疑問について、先行研究を調べ、アンケート調査などを通じて研究したいと考えている場合には、経営学の修士課程が候補になるでしょう。
例えば、人的資源管理や組織行動を専門とする教員のもとで、研究を進めることが考えられます。
ただし、MBAでも人材育成や組織マネジメントについて学べる場合があります。
そのため、研究活動を中心に学びたいのか、経営全般について幅広く学びたいのかを整理しておくことが大切です。
具体例③ 起業を考えている社会人
将来の起業を考えている社会人にとっても、MBAは進学先の候補になることがあります。
例えば、新しいサービスを立ち上げたいと考えている場合、マーケティングや会計、経営戦略などの知識が役立つ可能性があります。
また、大学院によっては、起業や新規事業に関係する授業やプロジェクトが設けられている場合があります。
ただし、MBAに進学すれば必ず起業が成功するわけではありません。
起業には、事業計画や資金調達、顧客開拓など、さまざまな課題があります。
そのため、起業を目的としてMBAを選ぶ場合には、起業に関係する授業や支援制度がどの程度整っているのかを確認しましょう。
MBAと一般的な大学院を比較するための5つのポイント
MBAと一般的な経営学の修士課程で迷った場合には、次の5つの視点から比較してみましょう。
一つ目は、進学目的です。経営に関する知識を仕事に生かしたいのか、特定の研究テーマについて深く研究したいのかを整理します。
二つ目は、教育内容です。経営戦略やマーケティングなどを幅広く学べるのか、特定の専門分野について研究できるのかを確認します。
三つ目は、授業方法です。ケーススタディやグループワーク、研究指導など、どのような学び方が中心になるのかを調べます。
四つ目は、修了要件です。必要な単位数や論文・課題研究の有無などを確認します。
五つ目は、将来の進路です。転職や昇進、起業、研究活動など、自分が目指す方向と大学院の教育内容が合っているかを考えます。
さらに、社会人の場合には、学費や授業時間、仕事との両立のしやすさなども重要です。
これらの条件を比較することで、自分の目的に合った進学先を見つけやすくなります。

MBAを選ぶ前に大学院の説明会で確認したいこと
MBAへの進学を具体的に考えている場合には、大学院の説明会などを活用する方法があります。
例えば、「どのような実務経験を持つ学生が在籍しているのか」「ケーススタディやグループワークはどの程度行われるのか」といった点を確認するとよいでしょう。
また、「修了までにどのような課題や成果物が求められるのか」「仕事を続けながら修了した学生はいるのか」といった質問も役立ちます。
さらに、転職や起業を考えている場合には、キャリア支援や修了生との交流制度などについて確認することも考えられます。
ただし、大学院の説明会で紹介される事例が、すべての学生に当てはまるわけではありません。
説明会で得た情報を参考にしながら、自分の進学目的や現在の生活状況と照らし合わせて判断しましょう。
MBAを目指す前に「なぜ経営を学びたいのか」を考えよう
MBAと一般的な大学院の違いを理解したうえで、最後に考えておきたいことがあります。
それは、「なぜ自分は経営を学びたいのか」という問いです。
例えば、管理職として成果を出したいからMBAを目指す人もいれば、将来起業するために経営知識を身につけたい人もいるでしょう。
一方、企業の組織や意思決定の仕組みに疑問を持ち、その背景を学術的に解明したい人もいるかもしれません。
どの目的にも、それぞれの価値があります。
大切なのは、MBAという名称や学位の知名度に引っ張られるのではなく、自分自身の問題意識から進学先を考えることです。
志樹舎では、大学院進学を考える際に、自分の中にある疑問や関心を大切にすることを重視しています。
なぜなら、大学院での学びは、教員から知識を受け取るだけではなく、自分で問いを立て、考え、他者と議論しながら理解を深めていく過程だからです。
これはMBAでも、研究を中心とする修士課程でも共通する大学院教育の重要な価値といえるでしょう。
経営について学びたいと考えたときには、まず、自分が解決したい問題や、もっと深く理解したいことを書き出してみてください。
その問いが明確になるほど、自分に合った大学院を見つけやすくなります。
まとめ|MBAと一般的な大学院は進学目的に合わせて選ぼう
MBAと一般的な経営学の修士課程は、どちらも経営に関する専門知識を学べる進学先です。
ただし、教育目的や授業内容、研究活動、修了要件などには違いがあります。
MBAでは、経営戦略やマーケティング、会計、組織マネジメントなど、企業経営に関する幅広い知識を学ぶことがあります。
一方、一般的な経営学の修士課程では、特定の研究テーマについて研究活動に取り組み、専門性を深めることが重視される場合があります。
ただし、MBAでも研究活動が行われる場合があり、一般的な修士課程でも実務に関係する内容を学ぶことがあります。
そのため、MBAと一般的な大学院のどちらが優れているかではなく、自分が大学院で何を学び、将来どのように生かしたいのかを考えることが大切です。
大学院は、学位を取得するためだけの場所ではありません。
これまでの経験や知識を新しい視点から見直し、自分の考えを深めていく場所でもあります。
MBAという肩書を手に入れることだけを目標にするのではなく、大学院でどのような問いに向き合いたいのかを考えてみましょう。
大学院を選ぶ際には、教育内容や授業方法、修了要件、学費、入試制度などを比較し、自分の目的に合った進学先を探してみてください。
次回は「大学院の指導教員とは?研究室選びで確認したいこと」をテーマに、指導教員の役割や研究室の選び方、研究テーマとの相性について解説します。
※MBAや一般的な大学院の教育内容、授与される学位、出願資格、入試制度、学費、授業形態、修了要件などは大学院・研究科によって異なります。最新の情報は、各大学院の公式サイトや募集要項で必ずご確認ください。
志樹舎では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



