大学院入試の面接や口述試験では、ホワイトボードや黒板が用意されていることがあります。

「研究計画を図で説明してもらえますか?」
こうした依頼は、知識だけでなく説明力・思考整理力を見る絶好の機会です。

ここで多くの受験生がやってしまうのが、黙って背中を向け、長い文章を書き続けてしまうこと。
これでは対話が止まり、理解しづらい説明になってしまいます。

大切なのは「書くこと」ではなく、考えを見える形で共有することです。


1.文章ではなく「構造」を図で示す

ホワイトボードに長い文章を書く必要はありません。
書くべきなのは、キーワードと関係性です。

NG例
AがBに作用することでCになる。

OK例
A → B → C

さらに、

  • 丸や四角で囲む
  • 対立構造は左右に配置する
  • 重要ポイントは中央に置く

といった工夫をすると、構造が一目で伝わります。

図で説明できるということは、内容を本質的に理解している証拠でもあります。


2.「半身」で説明しながら書く

面接官に背中を向けたまま書き続けるのは避けましょう。

ポイントは「半身(はんみ)」の姿勢です。

  • 体を斜めにしてボードと面接官の両方に向く
  • 書きながら説明を続ける
  • ときどき面接官の方を見る

例:

「こちらが研究対象でして……」
「この要因が影響すると考えています。」

沈黙を作らず、説明と板書を同時に行うことで、ライブ感のあるコミュニケーションになります。


3.最後は指し示しながら要点をまとめる

書き終えたら、そのまま終わらず、図を指しながら要点を整理します。

例:

「ポイントは、この中央の要素です。」
「この関係性を検証することが本研究の目的です。」

この一手間で、理解のしやすさと説得力が大きく向上します。

また、体で図を隠さないよう立ち位置にも注意しましょう。


まとめ:図解は「理解力」と「説明力」の証明

研究者には、複雑な内容をわかりやすく説明する力が求められます。

  • 文章ではなく構造を描く
  • 半身で説明しながら書く
  • 最後に要点を指し示す

絵の上手さは必要ありません。
大切なのは「論理を可視化する力」です。

普段のノート作成でも図解を意識しておくと、本番でも自然に説明できるようになります。
落ち着いて、自分の考えを共有するつもりで臨んでください。

あなたの思考は、必ず相手に伝わります。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。