大学院入試の面接では、ときどき予想外の質問が投げかけられることがあります。

  • 「日本に電柱は何本あると思いますか?」
  • 「マンホールの蓋はなぜ丸いのでしょう?」
  • 「自分を動物に例えると何ですか?」

このような質問に出会うと、「正解を言わなければ」と焦ってしまいがちです。

しかし面接官が見ているのは答えそのものではなく、

  • どのように考えるか
  • どのように説明するか
  • 落ち着いて対話できるか

という思考のプロセスとコミュニケーション力です。


1. 答えのない問い(フェルミ推定型)

「電柱は何本ある?」「ピアノ調律師は何人いる?」といった質問は、論理的思考力を見るものです。

重要なのは、推測のプロセスを示すこと。

例:

「正確な数は分かりませんが、仮定を置いて考えてみます。
日本の人口を約1億2千万人、世帯数を約5千万世帯と仮定します。電柱は住宅地に多く設置されているため、1世帯あたり平均1本と仮定すると……」

このように、

仮定 → 分解 → 推論 → 結論

という流れを示せれば十分です。数値の正確さよりも、考え方が評価されます。


2. 「自分を〇〇に例えると?」(比喩・自己分析型)

動物や家電、色などに例える質問は、自己理解力と表現力を見るものです。

ユーモアよりも、自分の強みに結びつけることを意識しましょう。

良い例

「私は犬に例えられると思います。チームの中で役割を理解し、周囲と協力しながら目標に向かって粘り強く取り組むことが得意だからです。」

何を選ぶかよりも、理由づけによってあなたの特長が伝わることが大切です。


3. 答えが分からないときの対応

時事問題など、本当に知らない内容が出ることもあります。

その場合は無理に答えを作る必要はありません。

「申し訳ありません。その点については知識が不足しています。
本日の面接をきっかけに、ぜひ調べて理解を深めたいと思います。」

このように、学ぶ姿勢を示すことで誠実さが伝わります。

面接は完璧さを競う場ではなく、成長可能性を示す場です。


まとめ:沈黙せず、考える姿勢を見せる

予想外の質問を受けたときこそ、あなたの人柄が伝わります。

  • 落ち着いて受け止める
  • 考え方を言葉にする
  • 笑顔で対話を続ける

「面白い視点の質問ですね。少し考えながらお答えします。」

この一言だけでも、場の空気は柔らかくなります。

正解を当てることより、対話を大切にする姿勢が評価につながります。
安心して、自分の思考を言葉にしてみてください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。