
一橋大学大学院経営管理研究科「経営管理プログラム」の入試を具体的に知る
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一橋大学大学院経営管理研究科の経営管理プログラムは、社会人を主な対象とするプログラムです。千代田キャンパスで夜間・土曜に授業が行われるため、仕事を続けながら大学院で経営について学びたい方にとって検討しやすい選択肢の一つです。ただし、出願には実務経験の要件があり、選考も小論文、書類、口述試験と複数の段階があります。
この記事では、2027年度入試について、出願資格や第1期・第2期の日程、試験内容、提出書類、指導教員への対応などを整理します。受験を検討している方は、まず「いつまでに何を準備する必要があるのか」を把握するところから始めましょう。
出願資格と2027年度の入試日程

経営管理プログラムへの出願にあたっては、実務経験3年以上が求められます。外国人の場合は、日本滞在通算4年以上が要件とされています。社会人向けのプログラムだからといって、勤務年数に関係なく出願できるわけではありません。まずは自分の経歴が出願資格を満たしているかを確認することが必要です。
入試は第1期と第2期の二回に分けて実施されます。2027年度の募集では、第1期の出願期間が2026年9月24日から9月30日まで、第2期が2027年1月4日から1月8日までです。募集定員は第1期・第2期を合わせて53名となっています。
第1期は、1次試験が2026年10月18日、1次試験の合格発表が11月2日、2次試験が11月8日、最終的な合格発表が11月16日です。第2期は、1次試験が2027年1月31日、1次試験の合格発表が2月10日、2次試験が2月14日、合格発表が2月18日となっています。
第1期を受験する場合、出願締切から1次試験までの期間はそれほど長くありません。出願してから小論文対策を始めるのではなく、将来計画書などの出願書類を作成する時期と並行して、試験対策も進めておく必要があります。
1次試験は小論文と書類選考
経営管理プログラムの選考は、1次試験と2次試験の二段階で行われます。1次試験では90分の小論文と書類選考、2次試験では20分程度の口述試験が行われます。専門科目の知識だけを問う筆記試験ではなく、これまでの実務経験や問題意識、大学院で学ぶ目的などを含めて準備することが重要になります。
小論文対策では、文章を書く練習だけをするのではなく、自分が働いてきた業界や企業を取り巻く課題について考える習慣をつけておきましょう。たとえば、組織、人材、マーケティング、事業戦略、デジタル化など、自分の仕事と経営上の課題がどのようにつながっているのかを整理します。そのうえで、自分の主張、理由、具体例、結論という流れで限られた時間内に文章を組み立てる練習を重ねることが大切です。
また、小論文だけに集中するのではなく、書類選考も1次試験の一部であることを意識しておきましょう。書類で伝えている問題意識と、試験やその後の口述試験で話す内容が大きくずれないよう、自分の志望理由やキャリアを一貫した形で整理しておく必要があります。
職務経歴書と将来計画書は早めに準備する
出願時には、入学志願票、成績・卒業証明書、職務経歴書、将来計画書、在職証明書、推薦書などが求められます。社会人として働きながら受験する場合、大学から証明書を取り寄せたり、勤務先などに書類を依頼したりする時間も考えて準備する必要があります。締切直前にすべてをそろえようとすると、書類の推敲に使える時間が少なくなってしまいます。
特に時間をかけたいのが将来計画書です。単に「経営を学びたい」「MBAを取得したい」と書くのではなく、これまでどのような仕事を経験し、そこでどのような課題を感じ、それを大学院での学びにどうつなげたいのかを整理します。さらに、修了後に学んだことを仕事やキャリアにどう生かしたいのかまで考えると、志望の流れが明確になります。
職務経歴書についても、勤務先や役職を並べるだけではなく、自分がどのような仕事を担当してきたのかを振り返ることが、その後の準備につながります。担当業務、成果、失敗や課題、組織の中で果たした役割などを書き出しておけば、将来計画書を作成するときだけでなく、2次試験の口述対策にも活用できます。
口述試験では提出書類を自分の言葉で説明できるようにする
1次試験を通過すると、20分程度の口述試験があります。ここに向けて重要なのは、自分が提出した書類を改めて読み直し、書いた内容について説明できる状態にしておくことです。出願時に時間をかけて作った文章でも、試験まで時間が空くと、細かな表現や論理の流れを忘れてしまうことがあります。
職務経歴や将来計画について、「なぜ今、大学院で学びたいのか」「実務の中でどのような課題を感じているのか」「学んだ内容を将来どのように生かしたいのか」といった点を、自分の言葉で簡潔に話せるよう整理しておきましょう。書類に書いてある文章をそのまま暗記するのではなく、具体的な経験を交えながら説明できるようにしておくことがポイントです。
語学力と指導教員への対応

経営管理プログラムでは、TOEICやTOEFLについて選考の参考として扱われるとされていますが、具体的な基準点は明記されていません。そのため、明示されていない点数を合格ラインと考えるのではなく、募集要項に示された選考方法に沿って準備を進めることが大切です。語学だけに準備が偏らないよう、小論文や出願書類、口述試験も含めて全体のスケジュールを考えましょう。
また、経営管理プログラムでは入学時点で演習指導教員を指名しない方式が取られており、出願前に特定の教員へ事前相談を行うことはできないとされています。一橋大学大学院の別のコースでは指導希望教員との事前連絡が必要になる場合がありますが、そのルールを経営管理プログラムに当てはめないよう注意が必要です。
経営管理プログラムには、ホスピタリティ・マネジメント・プログラムというサブ・プログラムも用意されています。これは経営管理プログラムに合格したうえで選択できるもので、独立した出願区分ではありません。関心がある場合は、制度の位置づけを理解したうえで、自分の実務経験や将来のキャリアとのつながりを考えておくとよいでしょう。
第1期・第2期から逆算して準備を始める

経営管理プログラムを目指す方は、まず実務経験などの出願資格を確認し、第1期と第2期のどちらを受験するのかを決めましょう。第1期であれば2026年9月24日に出願が始まるため、夏の段階から職務経歴の棚卸しや将来計画書の下書きを進め、証明書や推薦書など自分だけでは用意できない書類についても早めに確認しておくと準備を進めやすくなります。
同時に90分の小論文に向けた練習を行い、出願後は10月18日の1次試験に集中できる状態をつくります。1次試験後は、結果が出るまで何もしないのではなく、11月8日の2次試験を想定して提出書類を読み直し、口述試験の準備を進めておくとよいでしょう。第2期を受験する場合も、2027年1月4日の出願開始と1月31日の1次試験から逆算して同じように計画を立てます。
学費は入学金282,000円、年間授業料642,960円です。受験対策だけでなく、入学後の学費や、千代田キャンパスへ夜間・土曜に通学する生活も含めて検討しておきましょう。まずは最新の募集要項を手元に用意し、出願資格、必要書類、出願日、試験日を一つのスケジュールにまとめるところから始めてみてください。
一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



