
APU大学院アジア太平洋研究科の6つの専攻分野を解説
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立命館アジア太平洋大学(APU)大学院のアジア太平洋研究科では、修士課程の専攻科目として6つの分野が用意されています。出願を考える際には、研究科名だけを見るのではなく、自分の研究テーマがどの分野に最も近いのかを具体的に整理することが重要です。
この記事では、アジア太平洋研究、国際関係、政策科学と体制移行、持続可能な開発と環境、観光・ホスピタリティ、開発経済学の6分野について、それぞれの特徴と専攻選びの考え方を紹介します。研究計画書や指導教員探しを進める前に、自分の関心をどこに位置づけるか考えてみましょう。
アジア太平洋研究は地域全体を幅広く捉える分野

アジア太平洋研究では、アジア太平洋地域を対象に、社会、文化、経済などを横断しながら研究します。元原稿では、8科目程度の専門科目が用意されているとされています。
特定の国だけを研究するというより、複数の国や地域を比較したり、国境を越えた人や文化の移動を考えたりしたい方と相性のよい分野です。例えば、移民、多文化共生、地域社会、国際的な文化交流なども研究テーマを考える際の入口になり得ます。
研究計画を作る際は、「アジアに興味がある」という段階から一歩進み、どの地域の、どの問題を、どのような視点から分析したいのかを明確にすることが大切です。
国際関係では国家間の関係や国際協力を考える
国際関係の分野には、元原稿では8科目程度の専門科目が用意されています。国家間の関係、外交、安全保障、国際協力、地域紛争などに関心がある方が検討しやすい分野です。
将来的に国際機関、政府機関、国際協力分野などで働きたい方にとっても、キャリアと研究テーマを結びつけやすい分野といえます。ただし、就職先だけを理由に選ぶのではなく、自分が具体的にどの国際問題を研究したいのかを整理しておく必要があります。
例えば「国際協力」に関心がある場合でも、教育支援、難民支援、平和構築など、テーマは大きく異なります。研究計画書では対象地域や課題を具体化していきましょう。
政策科学と体制移行は実務経験を研究につなげやすい
政策科学と体制移行の分野では、元原稿によると7科目程度の専門科目が用意されています。政策形成の過程や、社会制度・政治体制の変化などを考える分野です。
行政機関や国際機関、民間企業などで制度や政策に関わった経験を持つ社会人にとっては、実務上感じてきた課題を研究テーマに発展させやすいでしょう。例えば、制度が導入されたにもかかわらず十分な成果が出ていない理由を研究するなど、実務経験から研究上の問いを作ることができます。
出願時には、仕事の経験を単に経歴として紹介するのではなく、「その経験からどのような疑問を持ったのか」を明確にすると、研究計画とのつながりを示しやすくなります。
持続可能な開発と環境は9科目程度と科目数が多い

持続可能な開発と環境は、元原稿では6分野の中で最も多い9科目程度の専門科目が用意されています。環境政策、地域開発、気候変動、持続可能性など、現在の社会課題と直結するテーマを扱える分野です。
環境問題だけでなく、地域社会や経済発展との関係まで含めて考えられる点が特徴です。例えば、観光開発と自然環境の両立、地域経済と脱炭素政策など、他の専攻分野と重なる研究テーマも考えられます。
研究計画書を作るときは、「SDGsに興味がある」といった広い表現で終わらせず、対象地域、具体的な課題、分析したい政策や取り組みまで絞り込むことが重要です。
観光・ホスピタリティでは地域振興も研究できる
観光・ホスピタリティの分野には、元原稿では8科目程度の専門科目が用意されています。観光産業、宿泊業、地域振興などに関心がある方が検討しやすい分野です。
APUは大分県別府市に位置しており、観光地にある大学という環境を生かしながら、観光や地域との関係を考えることもできます。ただし、実際にどのような授業や研究機会が用意されているかについては、公式のカリキュラムや教員情報を確認することが必要です。
ホテルや旅行会社、地方自治体などで働いた経験がある社会人であれば、現場で感じた課題を研究テーマに発展させることもできます。地域観光の持続可能性など、他分野と組み合わせた研究も考えられます。
開発経済学では貧困や経済発展を研究する
開発経済学には、元原稿によると7科目程度の専門科目が用意されています。発展途上国の経済発展、貧困削減、所得格差などの課題を、経済学の視点から考える分野です。
国際協力機関やNGOなどで実務経験がある社会人にとっては、現場で見てきた社会課題を理論やデータから検証する機会になります。一方で、大学生の場合でも、経済学や国際開発に関する授業を受けた経験を研究テーマへ発展させることができます。
開発経済学を志望する場合は、「貧困をなくしたい」という思いだけでなく、どの国や地域の、どの経済問題を分析したいのかを具体化することが重要です。研究対象を絞ることで、必要な先行研究や分析方法も見えやすくなります。
専攻科目は10単位以上の履修が必要
アジア太平洋研究科では、元原稿によると専攻科目から10単位以上を履修することが求められています。一方で、選択科目として他分野の授業を組み合わせることも可能とされています。
例えば、持続可能な開発と環境を中心に学びながら、観光・ホスピタリティの科目を履修し、持続可能な観光を研究するという考え方もできます。政策科学と開発経済学を組み合わせて、発展途上国における政策の効果を研究することも考えられるでしょう。
6つの分野は完全に独立しているわけではなく、研究テーマによっては複数分野にまたがります。専攻名だけで自分の研究を決めつけず、実際の科目内容を確認しながら考えることが大切です。
専攻選びでは指導教員の研究分野も確認する
大学院入試では、専攻分野を選ぶだけでなく、誰の指導を受けるのかも重要です。興味のある分野が決まったら、APU大学院の教員一覧を確認し、どの教員がどのような研究をしているのかを調べましょう。
教員のプロフィールを見るときは、専門分野の名称だけでなく、最近の研究テーマや論文にも目を通すと、自分の研究との相性を判断しやすくなります。自分が研究したいテーマと教員の専門性が大きく離れている場合は、研究計画そのものを再検討する必要があるかもしれません。
研究計画書を作り始める前に、6分野のカリキュラムと教員情報を並べて確認し、「研究したいテーマ」「履修したい科目」「指導を希望する教員」がつながっているかをチェックしてみましょう。
まずは6分野を比較して研究テーマを絞ろう

アジア太平洋研究科には、アジア太平洋研究、国際関係、政策科学と体制移行、持続可能な開発と環境、観光・ホスピタリティ、開発経済学という6つの分野があります。科目数の目安も7科目から9科目程度と分野によって異なります。
出願準備を始める際は、まず6分野の科目一覧を確認し、気になる授業を3つから5つ程度選んでみると、自分の関心が見えやすくなります。そのうえで関連する教員を調べ、研究したいテーマを一文で説明できるところまで整理してみましょう。
専攻分野を選ぶことは、単に出願フォームの項目を埋める作業ではありません。研究計画書、指導教員探し、入学後の授業選択につながる重要な準備です。焦って決めず、自分の問題意識と6つの分野を照らし合わせながら、納得できる研究の方向性を見つけていきましょう。
入試日程、出願期間、試験内容、必要書類、専攻分野、科目数、必要単位数、開講科目、指導教員などは変更される場合があります。出願を検討する際は、必ず立命館アジア太平洋大学(APU)大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項・カリキュラムをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



