一橋大学「国際・公共政策大学院」(IPP)の2028年度入試を具体的に知る

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一橋大学国際・公共政策大学院は、通称IPPと呼ばれ、法学、国際関係、経済学などの専門知識を基礎として、公共政策に関わる専門家の育成を目指す大学院です。公共法政、グローバル・ガバナンス、公共経済、アジア公共政策(APPP)の4つのプログラムが設けられています。

これから受験を検討する方は、2028年度入学以降の入試が中心になります。ただし、2028年度入学の具体的な出願期間や試験日程などは、対象年度の募集要項が公表されるまでは確定情報として扱うことができません。この記事では、IPPの4つのプログラム、入試区分、試験内容、英語スコアなどを整理し、2028年度入学に向けて今から何を準備すればよいのかを確認します。


IPPには4つのプログラムがある

IPPには、公共法政、グローバル・ガバナンス、公共経済、アジア公共政策(APPP)という4つのプログラムがあります。元となる入試情報では、一般選考の春季・秋季、社会人特別選考の春季・秋季、外国人留学生特別選考の秋季といった入試区分が設けられています。

さらに、グローバル・ガバナンスには、英語で実施される外交政策サブプログラム(FSS)が位置づけられています。アジア公共政策(APPP)も独自の日程で選考が行われているため、IPPを一つの共通入試として考えるのではなく、自分が志望するプログラムと入試区分を組み合わせて確認することが重要です。

異なる学問的背景を持つ学生を受け入れることもIPPの特徴です。経済学、法学、国際関係など、これまで学んできた分野だけで志望先を決めるのではなく、自分が大学院でどのような政策課題について学びたいのかを軸にプログラムを検討するとよいでしょう。


2028年度入学の日程は最新の募集要項で確認する

2028年度入学の出願期間、第1次選考、第2次選考、合格発表などの具体的な日程については、対象年度の募集要項で確認する必要があります。IPPでは一般選考だけでなく、APPPやFSSなどで出願時期が大きく異なるため、過年度の日程をそのまま2028年度のスケジュールとして使用しないよう注意しましょう。

過年度を見ると、一般選考は夏頃に出願する秋季選考や、冬に選考が進む春季選考が実施されていました。一方、APPPでは長期間にわたって出願を受け付けていた年度があり、FSSでは一般選考とは異なる時期に出願期間が設定されていました。

2028年度入学を目指す場合は、「IPPの出願はこの時期」と一括りにせず、志望プログラムと入試区分を決めたうえで日程を確認することが大切です。募集要項が公表されたら、出願締切だけではなく、必要書類の提出方法や英語試験の有効期限なども含めてスケジュールを作成しましょう。


出願資格と試験内容はプログラムごとに異なる

元となる入試情報では、出願資格として、大学卒業者・卒業見込み者、外国の16年制課程を修了した方、専修学校専門課程を修了した方、22歳以上で個別審査によって認められた方などが挙げられています。一方、APPPでは学士号に加え、政府や中央銀行、公共政策分野で2年以上の実務経験が求められています。

試験内容もプログラムによって異なります。元となる情報では、公共法政は面接に加え、憲法・行政法・行政学・公共政策についての論文試験、グローバル・ガバナンスは研究計画に基づく面接、公共経済はオンライン面接が行われています。また、社会人選考は書類審査と面接が基本となりますが、公共法政では小論文が加わります。

2028年度についても同じ選考方法になるとは限らないため、最新の募集要項で確認が必要です。ただし、今から準備を始める場合でも、公共法政を志望するなら関連分野の基礎知識と論述力、研究計画が重視されるプログラムなら政策上の問題意識や研究テーマを整理するなど、志望先に合わせた基礎的な対策を進めることができます。


英語スコアの扱いもプログラムごとに確認する

英語力については、IPP全体に共通する一つの基準が設定されているわけではありません。元となる入試情報では、グローバル・ガバナンスの春季選考についてTOEFL iBT100点相当以上が望ましいとされています。これは「望ましい」という位置づけであり、必須条件と混同しないことが重要です。

一方、APPPではTOEFL iBT79~80点、またはIELTS6.0以上という基準が示されていました。また、FSSでは一定期間以降に受験したTOEFLまたはIELTSの提出が求められていました。同じIPPでも、プログラムによって必要な英語試験や基準、スコアの有効期間が異なる点に注意しましょう。

2028年度入学でAPPPやFSSなどを検討している場合は、募集要項が公表されたら英語条件を優先的に確認してください。新たにTOEFLやIELTSを受験する必要がある場合は、出願直前ではなく、再受験する可能性も考えて余裕のあるスケジュールを組むことが大切です。


研究計画と面接は一体として準備する

研究計画に基づく面接が行われるプログラムでは、研究計画書を提出書類として完成させるだけではなく、その内容を自分の言葉で説明できることが重要です。まず、「どのような政策上の問題に関心があるのか」「なぜその問題を研究したいのか」「IPPで何を学びたいのか」を整理しましょう。

社会人の方であれば、実務で経験した課題を研究テーマにつなげることも考えられます。ただし、仕事上の経験を説明するだけではなく、その経験からどのような政策上の問いを見いだし、大学院で何を検討したいのかまで具体化することが大切です。

面接対策では、志望理由、研究テーマ、問題意識、これまでの学習や実務経験、修了後の目標などについて質問された場合を想定します。文章を丸暗記するのではなく、質問の角度が変わっても一貫した内容を説明できるように準備しましょう。


指導教員への事前連絡は必要とされていない

元となる公式情報では、研究テーマに関して出願前に教員と連絡を取る必要はないとされています。また、研究室訪問や教員紹介も行われていません。そのため、他研究科で指導教員への事前相談が必要な場合があっても、そのルールをIPPにそのまま当てはめないようにしましょう。

事前連絡が必要ない場合でも、教員の専門分野やIPPで扱われている政策分野を調べることには意味があります。自分の研究テーマと大学院で学べる内容の接点を確認し、「なぜIPPなのか」を具体的に説明できるようにしておきましょう。2028年度については、事前連絡に関する扱いに変更がないか最新の案内を確認してください。


2028年度入学に向けて今から準備できること

IPPを目指す場合は、最初に公共法政、グローバル・ガバナンス、公共経済、アジア公共政策(APPP)のどれを志望するのかを検討します。そのうえで、一般選考、社会人特別選考、外国人留学生特別選考、FSS、APPPなど、自分が対象となる入試区分を確認するという順番で整理すると分かりやすくなります。

公共法政を目指す場合は、過年度の試験内容を参考に、憲法・行政法・行政学・公共政策などの基礎を確認しながら論述対策を進めます。研究計画に基づく面接が行われるプログラムを検討している場合は、研究テーマや政策上の問題意識を整理します。APPPやFSSを検討する場合は、英語力の準備も早い段階から始めておくとよいでしょう。

元となる情報では、入学料282,000円、年間授業料535,800円、国内選考の出願料30,000円、APPPの出願料32,500円とされています。2028年度の募集要項が公表されたら、出願資格、日程、募集人員、試験内容、英語条件、必要書類、学費などに変更がないかを確認し、それまで進めてきた準備を最新情報に合わせて調整しましょう。


一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。