一橋大学大学院経営管理研究科「研究者養成コース」の入試を具体的に知る

院試専門オンライン予備校「志樹舎」が運営する「院試対策ガイド」をご覧いただき、ありがとうございます。

一橋大学大学院経営管理研究科の研究者養成コースは、経営管理専攻に設けられた、修士課程から博士後期課程までを見据えて研究者を育成するコースです。同じ経営管理研究科でも、実務家の育成を中心とする経営管理プログラムなどとは、学び方や入試制度、指導教員との関わり方が異なります。

研究者養成コースを目指す場合、専門論述試験や英語外部試験への対策だけでなく、自分が何を研究したいのかを具体化し、指導を希望する教員を探すことも重要です。この記事では、修士段階と博士後期課程の入試、指導教員への事前連絡、出願までに取り組みたい準備について整理します。


修士段階には複数の入試区分がある

研究者養成コースの修士段階には、一般選考、内部進学、5年一貫など複数の入試区分があります。2027年度の一般選考・内部進学では、出願が7月上旬から中旬、1次試験が8月中旬、2次試験が8月下旬から9月上旬に設定されています。出願から試験までの期間が限られているため、出願後に準備を始めるのではなく、それ以前から試験対策を進める必要があります。

1次試験は専門論述試験と英語外部試験のスコアを組み合わせて行われ、2次試験では口述試験が行われます。専門論述試験では、経営学に関する知識を覚えるだけではなく、各分野の論点を理解し、それについて自分の考えを筋道立てて文章にする力が必要になります。受験準備では、経営学の基礎的な内容を確認するとともに、限られた時間内で論述する練習を重ねておくことが大切です。

内部進学を希望する場合は、在学中の成績や指導を希望する教員との関係も重要になります。また、5年一貫は学部段階から一貫して研究者を育成することを前提とした仕組みであるため、対象となる学部やコースなどの条件を確認する必要があります。一般選考の情報をそのまま他の区分に当てはめず、自分が利用する入試区分の募集要項を確認しましょう。


研究に専念することを想定したコース

研究者養成コースは国立キャンパスで平日昼間に開講される課程です。経営管理プログラムや金融戦略・経営財務プログラムのような夜間・土曜を中心とした社会人向けの学び方とは前提が異なります。そのため、現在社会人として働いている方が受験する場合は、入試対策だけでなく、入学後に平日昼間の研究・学修時間を確保できるかについても考えておく必要があります。

また、研究者養成コースを検討する際には、「経営学を学びたい」という段階から、もう一歩踏み込んで考えることが重要です。経営学の中でも何を研究したいのか、そのテーマについてどのような問題意識を持っているのかを整理します。さらに、関連する研究にはどのようなものがあるのかを調べ、自分が明らかにしたい問いを少しずつ具体化していきましょう。

この作業は専門論述試験の対策だけでなく、指導教員探しや口述試験にもつながります。研究者を目指すコースだからこそ、試験科目だけを見て準備するのではなく、研究そのものへの準備を早い時期から進めることが大切です。


指導教員への事前連絡が必要

研究者養成コースの入試で特に注意したいのが、出願前に希望する指導教員との連絡が必要と案内されている点です。同じ経営管理研究科でも、経営管理プログラムでは出願前の事前相談を受け付けていないため、研究科内でルールが統一されているわけではありません。研究者養成コースを志望する方は、他のプログラムの情報と混同しないようにしましょう。

まずは一橋大学の公式サイトで教員の研究分野や研究業績を確認し、自分の研究関心と接点のある教員を探します。単に「経営学を研究している先生」という基準で選ぶのではなく、自分が扱いたいテーマに関連する論文や研究内容まで確認することが重要です。教員の研究内容を調べる過程で、自分の研究テーマを具体化することにもつながります。

連絡する際は、自分の研究テーマや問題意識、これまで学んできた内容、なぜその教員の指導を希望するのかを簡潔に整理しておきましょう。事前連絡が必要だからといって、研究内容が固まっていない状態で形式的に連絡するのではなく、相手の研究分野を確認したうえで、自分との接点を説明できる状態にしてから連絡することが大切です。


博士後期課程への進学・編入学も確認しておく

博士後期課程には、編入学と進学、外国人特別選考などの区分があります。2027年度の日程では、出願が1月上旬、試験が1月下旬とされています。試験は英語外部試験のスコアと口述試験を組み合わせて行われます。修士課程とは日程や選考方法が異なるため、博士後期課程を受験する場合は専用の募集要項を確認する必要があります。

博士後期課程を目指す場合には、修士段階で取り組んだ研究を説明するだけではなく、それを博士段階でどのように発展させるのかを考えておくことが重要です。これまで何を明らかにしてきたのか、残された課題は何か、博士後期課程ではどのような研究を進めたいのかという流れを整理しておけば、口述試験に向けた準備もしやすくなります。


7月の出願から逆算して準備を進める

2027年度の一般選考を目指す場合、7月上旬から中旬の出願を基準に準備を逆算しましょう。まず取り組みたいのが研究テーマの整理と指導教員候補の確認です。教員への事前連絡が必要である以上、出願直前になって初めて教員を探すのではなく、公式サイトで研究分野や業績を確認し、自分の研究テーマとの接点を整理しておく必要があります。

それと並行して、専門論述試験と英語外部試験の準備を進めます。英語については、自分が提出する試験の種類やスコアに関する条件を対象年度の募集要項で確認し、必要であれば余裕を持って受験計画を立てます。専門論述試験については、経営学の主要な論点を学習したうえで、知識を説明するだけでなく、自分の考えを論理的にまとめる練習をしておきましょう。

出願後は8月中旬の1次試験に向けて専門論述を仕上げます。同時に、1次試験を通過した場合を想定し、8月下旬から9月上旬の2次試験に向けて口述試験の準備も始めておくとよいでしょう。自分の研究テーマ、問題意識、研究したい理由、指導を希望する教員との研究上の接点について、文章だけではなく自分の言葉でも説明できるようにします。

研究者養成コースでは、試験対策と研究テーマの準備を切り離して考えないことがポイントです。まずは自分が研究したいテーマを文章にし、関連する先行研究と一橋大学の教員の研究分野を確認するところから始めてみてください。その作業が、指導教員への事前連絡、専門論述試験、口述試験まで一貫した受験準備につながります。


一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
研究計画書から志望理由書・小論文・面接・プレゼン対策まで、どこから手を付けるべきか個別にアドバイスします。

多くの受験生が「もっと早く相談すればよかった」と話されます。

「何から始めればいいか分からない」
「この研究テーマで通用するか不安」
そんな院試受験で迷いや不安がある方は、今すぐ 無料相談 にお申込みください。


※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。