一橋大学大学院経営管理研究科(一橋ビジネススクール)の全体像を知る

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一橋大学大学院経営管理研究科は、一橋ビジネススクール(HUB)という名称でも知られる研究科です。経営管理専攻と国際企業戦略専攻という二つの専攻があり、その中に複数のコースやプログラムが設けられています。研究者を目指す方、平日昼間に学ぶ方、仕事を続けながら夜間・土曜に学ぶ社会人など、想定されている受験者もさまざまです。

そのため、一橋ビジネススクールを受験したいと考えたら、まず「どのプログラムを受験するのか」を明確にする必要があります。この記事では、経営管理研究科の構成や各プログラムの特徴、指導教員との関わり方などを整理し、志望先を決めるために何を確認すればよいのかを解説します。


経営管理研究科は2018年の統合によって誕生した

一橋大学大学院経営管理研究科は、国際競争力のあるビジネススクールを目指し、2018年に商学研究科と国際企業戦略研究科の一部を統合して設置されました。この経緯から、経営管理研究科には、研究者養成を目的とするアカデミックな課程と、ビジネスの現場で活躍する実務家を主な対象とする課程の両方があります。

経営管理専攻には研究者養成コース(修士・博士後期課程)があるほか、経営学修士コースとして経営分析プログラム、経営管理プログラム、金融戦略・経営財務プログラムが設けられています。一方、国際企業戦略専攻には、英語で授業が行われるフルタイムMBA、パートタイムのエグゼクティブMBA、DBAがあります。

さらに、経営管理プログラムにはホスピタリティ・マネジメント・プログラムというサブ・プログラムがあります。これは独立した入試区分ではなく、経営管理プログラムに合格したうえで選択するものです。修了時には経営管理プログラムの学位に加えて、このプログラムの修了証が授与されます。名称だけを見て別の入試が実施されていると判断しないように注意しましょう。


プログラムによって対象となる受験者が異なる

経営管理研究科の特徴の一つが、プログラムによって想定されている受験者が大きく異なることです。たとえば経営管理プログラムは、千代田キャンパスで夜間・土曜を中心に学ぶ社会人向けのプログラムです。出願にあたっては実務経験3年以上が求められ、外国人の場合は日本滞在通算4年以上という条件もあります。仕事を続けながら経営について体系的に学びたい方にとって、検討対象となるプログラムです。

一方、経営分析プログラムは国立キャンパスで平日昼間に学ぶフルタイムのプログラムです。一般選考のほか、内部進学や特定大学からの選考、企業派遣による選考など、複数の入試区分が設けられています。同じ経営学修士コースであっても、経営管理プログラムとは学び方や入試区分が異なるため、自分がどちらを受験するのかを明確にしたうえで募集要項を確認する必要があります。

研究者養成コースは、学部から博士後期課程までを視野に入れた研究者育成を志向するコースです。修士段階から出願する一般選考のほか、内部進学や5年一貫の仕組みも用意されています。国際企業戦略専攻のフルタイムMBAでは、実務経験2年以上を持つ社会人が対象となり、GMATやGREのスコア提出が求められるなど、経営管理専攻とは出願準備の内容も異なります。


キャンパスと開講時間も確認しておく

プログラムを選ぶ際は、研究内容だけではなく、実際にどのような生活で通学することになるのかも確認しておきましょう。経営管理プログラムと金融戦略・経営財務プログラムは千代田キャンパスで夜間・土曜に開講されます。一方、経営分析プログラムや研究者養成コースは国立キャンパスで平日昼間に開講されます。

特に社会人の場合は、この違いが重要です。「一橋ビジネススクールなら働きながら通える」と考えるのではなく、自分が志望するプログラムの開講時間を確認する必要があります。現在の仕事を続けながら通学するのか、仕事から離れてフルタイムで学ぶのかによって、選択肢は大きく変わります。

志望先を比較するときは、学びたい内容、実務経験などの出願資格、キャンパス、開講時間帯を一緒に整理してみるとよいでしょう。自分のキャリアと生活の両面から考えることで、プログラム選びのミスマッチを防ぎやすくなります。


指導教員との関わり方もプログラムによって違う

大学院受験では「出願前に指導を希望する教員へ連絡したほうがよいのか」と迷う方も多いでしょう。しかし、経営管理研究科では、この点についてもプログラムごとに扱いが異なります。

経営管理プログラムでは、入学時点で演習指導教員を指名しない方式が取られているため、出願前の事前相談は受け付けていないとされています。一方、研究者養成コースでは、出願前に希望する指導教員との連絡が必要と案内されています。また、国際企業戦略専攻のDBAでは、研究内容についての事前相談は原則としていつでも受け付けるとされていますが、面接内容そのものについての回答はできないとされています。

つまり、「大学院入試だから教員に連絡する」「MBAだから連絡しなくてよい」といった一般論で判断することはできません。志望するプログラムを決めたら、募集要項や公式FAQで事前連絡に関する記載を確認し、そのルールに沿って準備を進めましょう。


まずは自分が受験するプログラムを一つに絞る

一橋大学大学院経営管理研究科を目指す場合、最初に行いたいのは、自分の目的と経歴を整理することです。研究者を目指したいのか、MBAを取得して実務に生かしたいのか、仕事を続けながら学びたいのか、平日昼間にフルタイムで学べるのかを考えてみましょう。そのうえで、経営分析プログラム、経営管理プログラム、金融戦略・経営財務プログラム、研究者養成コース、国際企業戦略専攻の各プログラムを比較します。

候補が決まったら、次に対象年度の募集要項を確認します。出願資格を満たしているかを最初に確認し、続いて出願期間、試験日、提出書類、選抜方法を整理しましょう。研究計画に関する書類や語学試験などが必要な場合は、出願直前になって慌てないよう、必要な準備を洗い出して出願日から逆算して進めることが大切です。

一橋ビジネススクールは、一つの研究科の中に性格の異なる複数の選択肢があります。まずは「一橋大学のMBAに行きたい」という段階から一歩進めて、自分が受験する専攻・コース・プログラムの正式名称まで確認してみてください。そこまで決まれば、募集要項の確認や出願書類、試験対策など、次に取り組むべきことが具体的に見えてきます。


一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。