横浜国立大学大学院の博士課程前期入試とは?一般入試・推薦入試・内部進学の違いを解説
横浜国立大学大学院の博士課程前期、いわゆる修士課程への進学を考えている方の中には、「一般入試以外にも受験方法があるのか」「推薦入試と内部進学は何が違うのか」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
大学院入試では、学部入試のように全員が同じ方式で受験するとは限りません。学府や専攻によっては、一般入試に加えて、推薦入試や横浜国立大学の学部生を対象とした内部進学制度が用意されています。
ただし、すべての学府や専攻で同じ入試方式が実施されているわけではありません。出願資格、選考方法、試験日程もそれぞれ異なるため、自分が利用できる方式を早めに確認することが大切です。
この記事では、横浜国立大学大学院の博士課程前期入試について、一般入試、推薦入試、内部進学の違いと、それぞれの準備方法を受験生目線で解説します。
博士課程前期とは一般的な修士課程のこと
横浜国立大学大学院では、多くの学府で修士課程にあたる課程を博士課程前期と呼んでいます。標準修業年限は通常2年間で、所定の単位を取得し、修士論文や特定課題研究などの審査に合格することで修士の学位を取得します。
博士課程前期へ進学する目的は、研究者を目指すことだけではありません。専門性を高めて企業へ就職したい方、仕事上の課題を研究したい社会人、資格取得やキャリアの転換を考えている方など、進学理由はさまざまです。
入試方式も、こうした多様な受験生を受け入れるために分かれています。最も一般的なのが一般入試ですが、専攻によっては推薦入試、内部進学、社会人特別選抜、外国人留学生入試などが実施されることもあります。
一般入試は幅広い受験生が利用できる方式
一般入試は、他大学の学部生、横浜国立大学の学部生、既卒者、社会人など、出願資格を満たす幅広い受験生が利用できる入試方式です。
選考では、専門科目の筆記試験、英語試験または外部英語試験のスコア、研究計画書などの出願書類、口述試験や面接を組み合わせて評価するのが一般的です。ただし、実際の試験内容は学府や専攻によって異なります。
筆記試験の比重が高い専攻もあれば、研究計画書や面接を重視する専攻もあります。書類審査を通過した人だけが次の試験へ進める方式や、筆記試験と面接を同じ時期に行う方式もあります。
また、専攻によっては夏季と冬季など、年度内に複数回募集されることがあります。ただし、2回目の募集が必ず行われるとは限らず、募集人数も1回目より少ない可能性があります。
一般入試を受験する場合は、まず過去問題を入手し、専門科目の範囲や難易度を確認しましょう。他大学から受験する方は、横浜国立大学の学部授業で扱われている内容と、自分が学んできた内容に違いがあることも考えられます。
過去問題だけで解けない分野が見つかったら、関連する学部レベルの教科書や参考文献へ戻り、基礎から学び直すことが必要です。
一般入試では研究計画書と志望理由も重要
一般入試では、筆記試験の点数だけでなく、大学院で取り組みたい研究の内容も確認されます。
研究計画書には、研究テーマ、問題意識、先行研究、研究目的、研究方法、期待される成果などを記載します。自分が興味を持っているテーマを書くだけではなく、学術的にどのような問いを明らかにするのかを示すことが重要です。
さらに、横浜国立大学大学院でなければならない理由も整理しましょう。志望する教員の研究分野、専攻の教育内容、利用したい研究設備や授業などを調べ、自分の研究とのつながりを説明します。
外部英語試験のスコア提出が必要な場合は、出願直前に受験しても証明書の発行が間に合わないことがあります。英語試験は出願の数か月前までに必要なスコアを確保し、直前期は専門科目と研究計画書へ集中できる状態をつくりましょう。
推薦入試は出願資格を満たす人が利用できる方式
推薦入試は、学業成績や所属大学からの推薦など、専攻が定める条件を満たす受験生を対象とした入試方式です。
一般入試よりも早い時期に実施される場合があり、合格すれば早い段階で進学先を決められることがメリットです。
選考では、専門科目の筆記試験が免除または軽減され、成績証明書、推薦書、研究計画書、面接などを中心に評価されることがあります。ただし、推薦入試だから筆記試験がないとは限りません。
出願条件には、一定以上の成績を修めていること、卒業見込みであること、所属大学の学部長や指導教員から推薦を受けられることなどが設定される場合があります。
専攻によっては横浜国立大学の学部生だけを対象とする制度もあれば、他大学の学生も応募できる推薦制度が設けられることもあります。名称だけで判断せず、募集要項の出願資格を一つずつ確認してください。
推薦入試を検討する方は、現在の成績が条件を満たしているかを早めに確認しましょう。推薦書の作成には時間がかかるため、出願直前ではなく、余裕を持って指導教員へ相談する必要があります。
推薦入試では面接の準備を丁寧に行う
推薦入試では、筆記試験の比重が低い分、研究計画書や面接が重要になる場合があります。
面接では、「なぜ大学院へ進学するのか」「なぜこの専攻なのか」「これまで何を学んできたのか」「大学院でどのような研究をしたいのか」といった質問が想定されます。
成績が良いという理由だけでは、研究への適性を十分に伝えられません。卒業研究、ゼミ、授業、課外活動などを振り返り、自分がどのように問題意識を持ち、研究テーマへつなげたのかを説明できるようにしましょう。
研究計画について質問された際は、目的だけでなく、対象、方法、必要な資料、研究期間なども具体的に答えられるように準備します。
内部進学は横浜国立大学の学部生を対象とする制度
内部進学は、横浜国立大学の学部に在籍する学生が、同大学の大学院へ進学するための入試方式です。学府や専攻によって、内部進学試験、内部推薦、学内選抜など名称が異なる場合があります。
内部進学では、学部で学んだ専門分野を引き継ぎ、同じ教員や研究室のもとで研究を続けられる可能性があります。学部時代から研究環境や教員の指導方針を知っていることは、進学後のミスマッチを減らす点でもメリットです。
一方で、横浜国立大学の学生であれば自動的に進学できるわけではありません。取得単位数、学業成績、卒業見込み、所属学部や学科など、出願条件が設けられることがあります。
また、内部進学であっても、研究計画書の提出や口述試験が行われる場合があります。大学院で研究を続けるための基礎学力や研究意欲があるかは、一般入試と同様に確認されます。
内部進学では早めに指導教員へ相談する
内部進学を希望する場合は、学部3年生から4年生の早い段階で、ゼミや研究室の教員へ相談しましょう。
現在所属している研究室で大学院へ進むのか、別の教員のもとで新しいテーマに取り組むのかによって、準備すべき内容は変わります。
同じ大学の教員であっても、受入可能な人数や研究テーマとの相性によって、必ず指導を受けられるとは限りません。希望する教員が大学院生を募集しているか、事前相談が必要かも確認してください。
内部進学者向けの説明会や資料が用意される場合は、必ず確認しましょう。一般入試とは出願期間や必要書類が異なる可能性があるため、友人や先輩から聞いた情報だけで手続きを進めるのは避けてください。
自分に合う入試方式を選ぶポイント
他大学の学部生や既卒者、社会人の場合は、一般入試が中心となります。ただし、他大学の学生も対象となる推薦制度や、社会人向けの特別選抜が実施される可能性もあるため、利用できる方式を確認しましょう。
横浜国立大学の学部生は、内部進学や推薦入試を利用できる可能性があります。成績条件を満たしている場合は、一般入試より早く進学先が決まることもあります。
ただし、試験科目が少ないという理由だけで入試方式を選ぶのはおすすめできません。出願資格を満たしているか、志望する研究室へ進めるか、自分の研究テーマを十分に説明できるかを確認する必要があります。
推薦入試や内部進学に応募した後、一般入試へ再出願できるかどうかも専攻によって異なります。併願や再受験を考えている方は、募集要項や入試担当窓口で確認してください。
入試方式を早めに確認して準備を始めよう
横浜国立大学大学院の博士課程前期入試には、一般入試、推薦入試、内部進学など、複数の方式が設けられることがあります。
一般入試は幅広い受験生が対象となり、専門科目、英語、研究計画書、面接などを通じて総合的に評価されます。推薦入試では学業成績や推薦書が重視され、内部進学では横浜国立大学での学修実績や研究の継続性が確認されます。
どの方式が有利かは、受験生の所属大学、成績、研究テーマ、志望する専攻によって異なります。まずは志望する学府と専攻の募集要項を確認し、自分がどの方式の出願資格を満たしているのかを整理しましょう。
入試方式が決まれば、必要な準備も明確になります。一般入試であれば過去問題と専門科目、推薦入試であれば成績と推薦書、内部進学であれば教員との相談を早めに進めることが大切です。
正確な情報を集め、自分に合った入試方式を選ぶことが、横浜国立大学大学院への合格に向けた第一歩になります。
※入試方式、出願資格、試験内容、募集時期、推薦制度や内部進学制度の有無は、年度や学府・専攻によって変更される場合があります。必ず最新の公式サイトと学生募集要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



