試験官は、あなたの答案をどうやって採点していると思いますか?
「素晴らしい内容だから加点しよう」でしょうか?

残念ながら、多くの試験(特に入試や採用試験)では、逆の「減点方式」が採用されています。
持ち点は100点。そこから「ミス」を見つけては点数を引いていく。
つまり、合格する答案とは、「すごいことが書いてある答案」ではなく、「ミスのない答案」なのです。

1. 採点官は「受からせる理由」を探したい

本来、採点官は 「この受験生を合格させられるか」 という視点で答案を見ています。
しかし、形式的な不備があると、内容以前の段階で評価が止まってしまいます。 たとえば――

原稿用紙の使い方を間違っている(-5点)

誤字脱字がある(-2点)

「だ・である」調と「です・ます」調が混ざっている(-10点)

設問の指示文字数に足りない(採点対象外)

どんなに高尚な哲学が書かれていても、これら形式面でのミスがあれば、中身を読まれる前に評価が下がります。

2. 「普通」を書く勇気

多くの受験生は、「周りと違うことを書かないと埋もれてしまう」と焦り、リスクの高い「冒険」に出ます。
極端な意見を書いたり、難しい言葉を使おうとして誤用したり。
これが一番の自滅パターンです。

減点方式の試験において、最大の防御は「普通であること」です。

普通の言葉を使う。

普通の構成(序論・本論・結論)を守る。

普通の、常識的な意見を書く。

これでいいのです。「こいつはヤバイやつ(ルールが守れない人)ではないな」と認定されるだけで、あなたはすでに合格ライン(上位30〜40%)に立っています。

まとめ:合格答案は、派手ではありません。

「読んでいて面白い答案」を目指す必要はありません。
目指すべきは、「赤ペンを入れる隙がない、つまらないほど整った答案」です。
安全運転(セーフティ・ドライビング)に徹すること。それが、最短で合格点にたどり着くルートです。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。