大学院入試の面接では、入室後すぐにこう言われることがあります。

「それではまず、簡単に自己紹介をお願いします。」

このとき、多くの受験生が「自己PR」を話し始めてしまいますが、自己紹介の役割は少し異なります。最初の一言は、面接の空気を整え、会話を始めるための大切なステップです。

1. 自己紹介と自己PRは役割が違う

自己紹介は「目次」、自己PRは「本文」のような関係です。

  • 自己紹介
    氏名・所属・現在の取り組みなどを簡潔に伝え、会話の入口をつくる。
  • 自己PR
    強みや経験、貢献できることを具体的に説明する。

自己紹介は、まず「名乗って関係を築く」時間です。落ち着いた第一印象が、その後の対話をスムーズにします。

2. 会話が広がる「フック」を一言添える

名前だけで終わるより、面接官が関心を持ちやすいキーワードを一つ添えると、自然な会話のきっかけが生まれます。

例:
〇〇大学△△学部の佐藤太郎と申します。大学では昆虫食に関するサークル活動を行い、食文化の可能性について研究してきました。本日はよろしくお願いいたします。

このように、研究テーマや活動内容を一言添えるだけで、「それはどんな研究ですか?」と話が広がりやすくなります。

大切なのは、印象に残ることではなく、対話の入口をつくることです。

3. 長さの目安は30秒〜1分

自己紹介は簡潔さが大切です。

  • 氏名・所属
  • 現在取り組んでいること(研究テーマ・関心領域)
  • 挨拶

この3点を30秒〜1分で、落ち着いて伝えれば十分です。

笑顔で、はっきりと話すことで、面接の緊張も自然に和らぎます。

まとめ:自己紹介は「会話の入口」

自己紹介は、自分を売り込む場ではなく、対話を始めるための第一歩です。

  • 名乗る
  • 関心や活動を一言添える
  • 丁寧に挨拶する

このシンプルな流れだけで、落ち着いた印象と安心感が伝わります。

完璧に話そうとする必要はありません。
会話のきっかけを届けるつもりで、ゆっくり丁寧に伝えてみてください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。