出願書類を作成する際、素朴な疑問が浮かびます。
「パソコンで作成してもいいのか、手書きの方が熱意が伝わるのか?」
結論から申し上げます。
募集要項に「手書きに限る」と書かれていない限り、迷わず「パソコン(ワープロ)」で作成してください。
「手書きの方が熱意が伝わる」というのは、昭和の考え方です。
大学院入試において評価されるのは「情熱」ではなく「知性」です。
読みやすいフォント、整然としたレイアウト、論理的な構成。これらを表現するにはパソコンの方が圧倒的に有利です。何より、推敲や修正が容易であるため、ギリギリまで質を高めることができます。
しかし、一部の大学院では、未だに「自筆に限る」という指定がある場合があります。
字が汚いコンプレックスを持つ受験生にとっては地獄ですが、諦める必要はありません。
字が下手でも「知的に見せる」ための戦略があります。
1. 「美しさ」ではなく「可読性」を狙う
教授は、書道の先生ではありません。字の美しさを採点しているわけではありません。
彼らが嫌うのは「読めない字(判読不能)」と「雑な字(誠意欠如)」です。
戦略①:楷書(カイショ)で書く
下手でもいいので、一画一画を離して、丁寧に書いてください。行書のように崩してごまかそうとすると、ただの「雑な字」に見えます。
戦略②:文字の大きさを揃えない
漢字を少し大きく、ひらがなを少し小さく書くと、文章全体にリズムが生まれ、読みやすくなります。
戦略③:適切な筆記具を選ぶ
細すぎるボールペン(0.3mmなど)は貧弱に見えます。0.5mm〜0.7mmの、インクの出が良いゲルインクボールペンを使ってください。黒さが濃いだけで、字は3割増しで上手く見えます。
2. 「余白」こそが知性である
字そのものよりも重要なのが、「レイアウト(余白)」です。
文字が枠線ギリギリまで詰まっていたり、行間がキチキチだったりすると、読む側に圧迫感を与え、「整理されていない」という印象を与えます。
上下左右に適度な余白を残す。
段落の変わり目は一文字空ける。
箇条書きを活用する。
余白の美しさは、思考の整理整頓能力の表れです。字が汚い人ほど、余白のコントロールに命をかけてください。
3. 下書きは「鉛筆」ではなく「別紙」で
指定用紙にいきなり鉛筆で下書きをし、その上からペン入れをして、消しゴムで消す。
この方法はリスクが高すぎます。紙が汚れたり、インクが擦れたり、消し忘れがあったりします。
おすすめは、「同じサイズのコピー用紙に下書きをして、それを透かして書く(トレースする)」か、あるいは「パソコンで作成した原稿を見ながら清書する」ことです。
指定用紙は(予備があっても)聖域です。インク以外を乗せないという覚悟で挑んでください。
まとめ:形式は内容を支配する
「中身が良ければ字なんて関係ない」と思いたいところですが、人間は視覚情報に左右されます。
汚い字で書かれた高尚な理論よりも、整った字(またはフォント)で書かれた標準的な理論の方が、頭に入ってきやすいのです。
パソコンが使えるならパソコンで。
手書きなら、「読ませる気遣い」を最大限に発揮して。
その「形式への配慮」もまた、他者に自分の研究を伝えるための重要なスキルです。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



