「賛成か反対か」と聞かれているのに、結論でこう書いてしまう人がいます。

「賛成にも反対にも、それぞれ良い点と悪い点がある。したがって、一概には言えない。バランスをとることが大切だ。」

一見、物分かりの良い大人の意見に見えます。
しかし、小論文試験において、これは最低評価(C評価以下)になる可能性が高い回答です。

なぜなら、出題者が求めているのは「解説」ではなく「決断(判断)」だからです。

1. 結論を保留するだけでは、論述は完成しない

論点の両面を示すことは重要です。
しかし、それだけでは分析にとどまり、論述としては未完です。

評価されるのは、 検討を踏まえたうえで、どの立場を取るのかを明確に示す姿勢です。

2. 悩んだら「条件付き」で言い切る

とはいえ、本当にどちらとも言えない難しいテーマもあります(例:安楽死の是非など)。
そんな時は、「条件(基準)」を設定して言い切ってください。

× 逃げ: 「どちらも正しいので、ケースバイケースだ。」

○ 決断:
「個人の自由という観点では賛成だが、生命倫理という観点を最優先すべきと考えるため、私は反対の立場をとる。」

「何を優先するか(判断基準)」を明確にすれば、どちらかに決めることができます。

この「優先順位付け」こそが、評価される思考プロセスです。

3. 折衷案(アウフヘーベン)は上級者向け

「A案とB案を統合して、より良いC案を出す(止揚・アウフヘーベン)」という手法もありますが、これは高度なテクニックです。

下手にやると「どっちつかず」に見えます。

初心者のうちは、無理にC案を出そうとせず、

「AかBかと言われれば、私はAだ。なぜなら〜」

と、泥臭くても片方に旗を立てることをお勧めします。

まとめ:立場を明確にする勇気を持つ

どちらかの立場を選ぶということは、 もう一方を採用しないと判断することでもあります。
そこには一定の勇気が伴います。

しかし、自分の基準に基づいて判断を示さなければ、 判断力や主体性は伝わりません。

小論文で見られているのは、
根拠を踏まえたうえで、自分の立場を明確にできるかという姿勢です。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
研究計画書から志望理由書・小論文・面接・プレゼン対策まで、どこから手を付けるべきか個別にアドバイスします。

多くの受験生が「もっと早く相談すればよかった」と話されます。

「何から始めればいいか分からない」
「この研究テーマで通用するか不安」
そんな院試受験で迷いや不安がある方は、今すぐ 無料相談 にお申込みください。


※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。