一橋大学大学院言語社会研究科「第2部門(日本語教育学位取得プログラム)」の入試を具体的に知る

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一橋大学大学院言語社会研究科の第2部門は、日本語教育学位取得プログラムとして運営されており、一橋大学と国立国語研究所の連携講座として位置づけられています。日本語教育に携わってきた方や、これから日本語教育を専門的に研究したい方に関係の深い部門です。

これから受験を検討する方は、2028年度入学以降の入試が中心になります。ただし、2028年度入学の具体的な出願期間や試験日程、募集人員などは、対象年度の募集要項が公表されるまでは確定情報として扱うことができません。この記事では、第2部門(日本語教育学位取得プログラム)の一般選抜、日本語教育経験者選抜、外国人留学生選抜の仕組みを整理しながら、2028年度入学に向けて今から準備できることを紹介します。


一般選抜・日本語教育経験者選抜・外国人留学生選抜がある

第2部門には、一般選抜、日本語教育経験者選抜、外国人留学生選抜という複数の入試区分があります。元となる入試情報では、大学卒業者・卒業見込み者、学士取得者・取得見込み者、外国における16年の課程を修了した方などが出願資格の対象となっています。

このうち日本語教育経験者選抜では、通算2年以上の日本語教育経験が必要です。単に日本語教育に携わったことがあるだけではなく、求められる経験年数を満たしているかを確認する必要があります。経験年数が条件を満たさない場合は、一般選抜など別の区分を検討することになります。

2028年度入学を目指す場合は、まず自分の学歴と日本語教育経験を整理し、どの区分での出願を検討するのかを考えておきましょう。日本語教育経験者選抜を考えている方は、勤務先、勤務期間、担当した教育内容などを時系列で整理しておくと、後の書類準備にもつながります。


2028年度入学の日程は最新の募集要項で確認する

2028年度入学の具体的な出願期間、第1次試験、第1次合格発表、第2次となる口述試験、最終合格発表の日程については、対象年度の募集要項で確認する必要があります。過年度と同じ時期に実施されるとは限らないため、以前の日程をそのまま2028年度の入試日程として扱わないよう注意しましょう。

元となる過年度の入試情報では、秋季の第2部門の定員は9名で、社会人・外国人留学生の若干名を含む形となっていました。また、第1次合格発表からオンライン口述試験までの期間が非常に短い日程でした。2028年度の募集人員や試験間隔については、最新の募集要項で改めて確認してください。

第2部門には春季募集もありますが、元となる入試情報では、春季募集は日本語教育経験者に限られていました。秋季と春季では対象者が同じとは限らないため、春季を検討する場合は、自分が対象となるかを最初に確認することが重要です。


入試区分によって筆記試験の内容が異なる

元となる入試情報では、第2部門の一般選抜では外国語試験と論文試験が行われています。論文試験は、日本語教育学、日本語学、日本の社会と文化という3分野から2分野を選んで解答する形式です。2028年度についても同じ形式となるかは、対象年度の募集要項で確認する必要があります。

日本語教育経験者選抜では論文、外国人留学生選抜では日本語試験と論文が課されていました。同じ第2部門を受験する場合でも、入試区分によって試験科目が異なります。一般選抜の外国語試験や外国人留学生選抜の日本語試験を、すべての区分に共通する試験と考えないよう注意しましょう。

今から論文対策を始める場合は、日本語教育学、日本語学、日本の社会と文化のうち、自分の研究テーマに近い分野を確認するところから始められます。用語を暗記するだけではなく、各分野のテーマについて背景や論点を整理し、自分の言葉で文章として説明する練習を進めておくとよいでしょう。


研究計画書は4,000字以内で作成する

元となる入試情報では、出願時に4,000字以内の研究計画書を提出します。研究計画を考えるときは、「日本語教育を研究したい」という広い関心から一歩進めて、具体的にどのような問題を研究し、何を明らかにしたいのかを絞り込んでいくことが重要です。

日本語教育の経験がある方は、実際の教育現場で感じた疑問を振り返ることも研究テーマを考える方法の一つです。学習者への指導で繰り返し感じた課題や、教育方法について疑問に思ったことを書き出し、それを研究上の問いへと整理していきます。単なる実務経験の紹介ではなく、その経験からどのような研究課題を見つけたのかまでつなげましょう。

研究計画書は口述試験の準備とも関係します。完成後は、研究テーマ、問題意識、研究したい理由などを短く説明する練習を行います。文章を丸暗記するのではなく、質問の仕方が変わっても自分の言葉で答えられる状態を目指しましょう。


日本語教育経験を証明する書類も早めに確認する

元となる入試情報では、入学志願票、成績証明書、卒業・卒業見込証明書、4,000字以内の研究計画書、顔写真、検定料振込証などが提出書類として挙げられています。さらに第2部門では、日本語教育経験証明書と日本語教育歴記載表の提出が求められていました。

日本語教育経験者選抜を目指す場合は、通算2年以上という要件を満たす経験を証明できるよう準備する必要があります。勤務先、勤務期間、どのような形で日本語教育に携わったのかを整理し、研究計画書などで説明する経歴との間に食い違いがないかも確認しましょう。

証明書の中には勤務先などに発行を依頼する必要があるものも考えられます。2028年度の正式な提出書類が公表されたら、必要書類と発行方法を一つずつ確認し、第三者に発行を依頼する書類については余裕を持って準備を始めることが大切です。


指導教員への事前相談は最新の案内を確認する

元となる秋季入試の情報では、指導教員への事前相談は出願締切日まで可能とされていました。ただし、相談したかどうかが選考評価に影響することはなく、研究計画書について具体的な指導を受けるための制度でもありません。2028年度については、事前相談が可能な期間や方法を最新の案内で確認してください。

相談を検討する場合は、まず教員の研究分野や研究業績を確認し、自分が考えている研究テーマとの接点を整理しましょう。研究計画書の添削を依頼するのではなく、自分の研究関心と教員の専門分野が合っているかを確認するという目的を意識することが大切です。


2028年度入学に向けて今から準備できること

第2部門を目指す場合は、まず一般選抜、日本語教育経験者選抜、外国人留学生選抜のどれを検討するのかを整理します。日本語教育経験者選抜を考えている方は、通算2年以上の経験があるかを確認し、勤務先や教育歴を整理しておきましょう。そのうえで研究テーマを絞り、4,000字以内の研究計画書につながる材料を集めていきます。

一般選抜を考えている場合は外国語と論文、日本語教育経験者選抜では論文、外国人留学生選抜では日本語と論文という過年度の試験内容を参考に、基礎的な準備を始めることができます。ただし、2028年度の募集要項が公表されたら、試験科目や選考方法に変更がないかを必ず確認し、学習計画を調整してください。

元となる情報では、入学料282,000円、年間授業料535,800円とされています。2028年度入学を目指す方は、まず自分の出願区分、日本語教育経験、研究したいテーマの3点を整理し、教員の研究分野を確認するところから始めてみてください。


一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。