一橋大学国際企業戦略専攻(一橋ICS)フルタイムMBAの入試を具体的に知る

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一橋ICSという通称で知られる国際企業戦略専攻は、一橋大学大学院経営管理研究科に設けられた、英語で学位取得を目指す専攻です。中でもフルタイムMBAは、実務経験を持つ社会人が仕事を離れ、集中的に経営を学ぶプログラムとして位置づけられています。

日本語で実施される経営管理専攻の各プログラムとは、出願資格や選考方法、提出書類などが異なります。この記事では、2027年9月入学について、出願資格、Round 1・Round 2の日程、GMAT・GRE、英語力、エッセイや面接など、出願までに確認しておきたいポイントを整理します。


出願には学士号と2年以上の実務経験が必要

一橋ICSフルタイムMBAの出願資格は、16年の教育課程を修了して学士号を取得していることに加え、2年以上のフルタイムでの実務経験を持っていることです。社会人経験を持つことが前提となるため、まず自分が出願資格を満たしているかを確認しましょう。

選考はRound 1とRound 2の二回に分けて行われます。2027年9月入学の場合、Round 1の出願期間は2026年7月31日から10月8日まで、面接は11月25日、結果通知は12月10日です。Round 2は2026年11月9日から2027年2月4日までが出願期間となり、面接は3月18日、結果通知は4月2日となっています。

選考は、最初に書類審査が行われ、通過者を対象としてオンライン面接が実施される二段階の流れです。筆記試験を受けてから書類や面接に進む方式ではないため、出願時点で提出する内容を十分に準備しておくことが重要になります。


1年制と2年制の違いも考えておく

一橋ICSフルタイムMBAでは、1年制と2年制という選択肢があります。1年制であれば短期間で集中的に学ぶことになり、2年制であればより長い期間をかけて学ぶことになります。元原稿では、2年制についてインターンシップなどを通じて実践的な経験を積みながら学ぶ選択肢として紹介されています。

どちらを選ぶかは、単純に「早く修了したいかどうか」だけで決めるものではありません。現在までのキャリア、MBAで身につけたいこと、修了後に目指す仕事などを整理し、自分に必要な学習期間を考える必要があります。特に仕事を離れて進学する場合は、大学院で過ごす期間そのものがキャリアプランに影響します。

出願準備の段階で、「なぜ今MBAなのか」「MBA取得後に何をしたいのか」「そのためにどのような学びが必要なのか」を文章にしてみましょう。この作業を行うことで、1年制と2年制のどちらが自分の計画に合っているのかも考えやすくなります。


GMATまたはGREのスコア提出が必要

出願時には、学位記や成績証明書、エッセイ、GMATまたはGREのスコア、身分証明書などの提出が求められます。GMAT・GREについては、5年以内に取得したスコアが対象となります。すでにスコアを持っている場合も、出願時点で有効なものかどうかを確認しておきましょう。出願料は30,000円です。

これからGMATまたはGREを受験する場合は、Round 1またはRound 2の出願期限から逆算して準備する必要があります。試験勉強だけでなく、受験日の確保やスコア提出に必要な手続きも考えておきましょう。一度の受験だけを前提にするのではなく、必要に応じて再受験できる期間を確保したうえで計画を立てると、出願直前に慌てにくくなります。

英語力については、TOEFL iBT 100点またはIELTS 7.0が推奨スコアとして案内されています。元原稿では必須条件ではなく推奨という位置づけですが、授業そのものが英語で行われるプログラムです。出願条件だけを見るのではなく、入学後に英語で授業を受け、議論や課題に取り組むことまで考えて英語力を準備する必要があります。


エッセイではキャリアとMBAをつなげる

書類審査で重要な準備の一つがエッセイです。エッセイを書く前に、これまでのキャリアを時系列で振り返ってみましょう。勤務した企業や役職だけではなく、どのような仕事を担当し、どのような成果や課題を経験してきたのか、その経験から何を考えるようになったのかまで整理します。

そのうえで、これまでの経験と一橋ICSで学びたいことを結びつけます。「海外で活躍したい」「経営を学びたい」といった抽象的な理由だけで終わらせず、自分のキャリアの中で生まれた課題意識を出発点にすることが大切です。そして、一橋ICSでの学びを経て、修了後にどのようなキャリアを築きたいのかまで一つの流れとして整理します。

1年制と2年制のどちらを選ぶかについても、このキャリアプランとの関係を考えておきましょう。プログラムの期間を選んだ理由と将来像につながりがあれば、出願書類全体にも一貫性を持たせやすくなります。


オンライン面接はエッセイとセットで準備する

書類審査を通過するとオンライン面接に進みます。面接対策では、提出したエッセイや自分のキャリアについて、英語で説明できるよう準備しておく必要があります。文章として時間をかけて作成した内容と、口頭でその場で答えることには違いがあるため、実際に声に出して練習しておきましょう。

特に、これまでのキャリア、MBAを目指す理由、一橋ICSを志望する理由、修了後のキャリアについては、それぞれ別の話として暗記するのではなく、一つのストーリーとして説明できる状態を目指します。エッセイに書いた具体的な経験について質問されても、自分が何を考え、どのように行動したのかを説明できるよう、内容を振り返っておくことも大切です。

面接はオンラインで行われるため、通信環境、パソコン、カメラ、マイクなども事前に確認しておきましょう。英語での受け答えに集中するためにも、機器や接続に関する不安は本番前に解消しておくことが実務的な準備になります。


学費と仕事を離れる期間も含めて計画する

学費は入学金282,000円、年間授業料642,960円です。また、元原稿では公式サイトに示された目安として、1年制の場合の総額が約330万円、2年制の場合は約610万円とされています。進学を検討するときは授業料だけではなく、プログラムの期間による費用の違いも確認しておきましょう。

さらに、フルタイムMBAである以上、仕事を離れて学ぶ期間についても考える必要があります。学費だけでなく、在学中の生活費や収入の変化も含めて資金計画を立てておくと、入学後の学習に集中しやすくなります。1年制と2年制を比較する際も、学習内容だけでなく、費用とキャリアへの影響を合わせて検討しましょう。


Round 1・Round 2から逆算して準備を始める

2027年9月入学を目指す場合は、まずRound 1とRound 2のどちらで出願するのかを検討します。Round 1であれば2026年10月8日、Round 2であれば2027年2月4日が出願期間の最終日です。そこから逆算して、GMATまたはGRE、必要に応じた英語試験、エッセイ、証明書などの準備スケジュールを組み立てます。

特にGMAT・GREとエッセイは、出願直前にまとめて準備するよりも余裕を持って進めたい項目です。まずは現在のスコアや英語力を確認し、同時にこれまでのキャリアを棚卸しして、「なぜMBAなのか」「なぜ一橋ICSなのか」「修了後に何を実現したいのか」を文章にしてみてください。書類審査を通過した後は、Round 1なら11月25日、Round 2なら3月18日の面接を見据え、エッセイの内容を英語で説明する練習へ進みます。

一橋ICSのフルタイムMBAは、スコアだけではなく、これまでの実務経験と今後のキャリアを整理したうえで出願準備を進める必要があります。まずは自分が2年以上のフルタイム実務経験という条件を満たしているかを確認し、出願するラウンドを決めるところから始めましょう。


一橋大学大学院の入試日程、出願期間、試験内容、出願資格、必要書類などは年度や研究科、専攻、入試区分によって変更される場合があります。受験を検討する際は、必ず一橋大学の公式サイトおよび受験する研究科の対象年度の最新の募集要項をご確認ください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。