
日本語ゼロでも大丈夫?APU大学院の日本語サポートを解説
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立命館アジア太平洋大学(APU)大学院では、授業が英語で行われるため、日本語力がない状態からでも学位取得を目指すことができます。一方で、日本で生活する以上、買い物や移動、地域の人との交流など、日本語を使う場面が出てくることに不安を感じる方もいるでしょう。
この記事では、APU大学院で用意されている6つの日本語科目や、入学前から利用できる学習支援、日本語ができない状態で出願する際の考え方を整理します。日本語力に不安がある方も、英語力と日本語力を分けて考えながら準備していきましょう。
APU大学院の授業は英語で受けられる

APU大学院では、大学院の授業が英語で行われています。そのため、日本語で専門科目を受講できなければ修了できないという仕組みではありません。研究指導や大学での各種案内についても、英語を使って学業を進められる環境が整えられています。
日本語力に自信がない海外出身者にとっては、「日本の大学院だから日本語能力試験の高いレベルが必要なのではないか」と考えてしまうこともあります。しかし、APU大学院への出願では、まず自分が出願するプログラムで求められている英語力の条件を確認することが重要です。
出願準備の段階では、日本語を急いで上級レベルまで身につけようとするよりも、英語資格のスコア、研究計画書、志望理由書、推薦状など、入試に直接関係する準備を優先したほうがよい場合があります。
大学院生向けに6つの日本語科目がある
APU大学院では、大学院生向けに異なるレベルの日本語科目が用意されています。元原稿では、「サバイバル日本語I・II」と「日本語コミュニケーションI・II・III・IV」の合計6科目が設けられているとされています。
サバイバル日本語では、日本で生活するために必要となる基礎的な表現を学び、その後、日本語コミュニケーションの科目を通じて、より実践的なやり取りを段階的に身につけていく構成です。日本語をまったく学んだことがない人と、すでに一定の学習経験がある人が同じところから始める必要はありません。
これらは単位にならない選択科目という位置づけですが、別府での生活や、日本人学生・地域の人との交流を考えると、実生活で役立つ学びになります。専門研究は英語で行いながら、生活に必要な日本語を並行して学ぶことができます。
配置テストで自分に合ったレベルから始められる
元原稿では、新入生が日本語科目を履修する際には配置テストを受け、その結果をもとに受講レベルを決める仕組みとされています。そのため、日本語初心者がいきなり難しい授業を受けることを前提としているわけではありません。
反対に、日本語をすでに学んだ経験がある人も、自分の実力に合った段階から学習できます。大学院の研究と並行して日本語を勉強する以上、無理のないレベルから始められることは大切です。
入学前に日本語学習の経験がある場合は、自分が「読む・書く・聞く・話す」のどこを得意としているのかを確認しておくとよいでしょう。日常生活では、教科書で学んだ文法だけでなく、相手の話を聞いて簡単に返答する力も必要になります。
入学前にはTOBIRA Survival Editionも活用できる
APUでは、入学前から日本語に触れることも推奨されており、元原稿では「TOBIRA Survival Edition」という学習アプリが紹介されています。日本語未経験者でも取り組みやすい対話型のツールとして、渡日前から基礎的な日本語表現を学べるものです。
大学院受験の段階で、日本語の勉強に多くの時間を使う必要はありません。ただし、あいさつ、数字、買い物、交通、簡単な質問など、生活に直結する表現を知っているだけでも、来日直後の負担を減らすことができます。
出願が終わってから入学まで時間がある場合は、毎日10分から20分程度でも日本語に触れる習慣を作っておくとよいでしょう。研究のための英語学習を優先しつつ、日本語は生活準備として少しずつ始めるという考え方が現実的です。
別府での生活では簡単な日本語が役立つ

大学院の授業を英語だけで受けられたとしても、キャンパスの外では日本語に触れる機会があります。スーパーでの買い物、飲食店、公共交通機関、病院など、生活のさまざまな場面で簡単な日本語が分かると安心です。
また、APハウスをはじめとした多文化的な学生生活の中では、日本人学生と交流する機会もあります。英語だけでもコミュニケーションはできますが、日本語を少しずつ覚えることで、交流できる相手や活動の幅が広がる可能性があります。
日本語を「大学院修了のために勉強しなければならない科目」と考えるより、別府での生活をより楽しむための道具と考えると取り組みやすくなります。専門研究とは別の目標として、自分のペースで学習を続けることが大切です。
世界各地から集まる学生と学べる環境
元原稿では、APUには世界106の国・地域から学生が集まっているとされています。多様な言語や文化的背景を持つ学生が学んでいるため、日本語を母語としない学生が特別な存在ではないこともAPUの特徴です。
入学時点で日本語がほとんど話せない学生もいる中で、授業は英語で受け、日本での生活を通して日本語に少しずつ慣れていくという学び方ができます。周囲にも同じような経験をしている学生がいることは、日本で初めて生活する人にとって安心材料になるでしょう。
大学院では研究だけでなく、異なる国や地域から来た学生との交流も貴重な経験になります。日本語だけにとらわれず、英語を共通言語にしながら、多文化環境そのものを学びの機会として活用することができます。
出願前は日本語より英語と研究計画を優先する
日本語がまったくできない状態でAPU大学院を検討している場合、まず確認したいのは、自分が志望する研究科の英語要件です。そのうえで、研究テーマ、指導教員、志望理由など、大学院入試に必要な準備を進めていきましょう。
英語資格のスコアがまだ基準に届いていないのであれば、日本語学習よりも英語試験対策を優先する必要があります。研究計画書が必要なプログラムでは、研究したいテーマを整理し、関連する先行研究や教員情報を調べる時間も確保しておきましょう。
日本語については、入学前に簡単な生活表現を覚え、入学後は6つの日本語科目などを活用して段階的に学ぶという方法があります。最初からすべての日本語を理解しようとする必要はありません。
日本語への不安だけで出願を諦める必要はない

APU大学院では、専門教育を英語で受けながら、日本語は自分のレベルに合わせて学ぶことができます。サバイバル日本語I・II、日本語コミュニケーションIからIVまでの6科目や、入学前に利用できるTOBIRA Survival Editionなど、日本語学習を支える環境も用意されています。
出願を検討している段階では、まず募集要項を確認し、自分に必要な英語スコアや出願書類を整理しましょう。そのうえで、入学までに日常生活で使う簡単な日本語を身につける計画を立てると、無理なく準備を進められます。
日本語ゼロという状態だけを理由に進学を諦めるのではなく、「入試に必要な英語」と「生活を豊かにするための日本語」を分けて考えることが大切です。まずは出願条件を確認し、今の自分に必要な準備から一つずつ始めてみましょう。
入試日程、出願期間、試験内容、必要書類、英語要件、日本語科目の数や内容、配置テスト、学習支援ツールなどは変更される場合があります。出願を検討する際は、必ず立命館アジア太平洋大学(APU)大学院の公式サイトおよび対象年度の最新の募集要項・カリキュラムをご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



