「完璧な書類を作らなきゃ」と意気込んでいませんか?
隙のない、あらゆる反論を封じ込めた完璧な書類。実は、それは入試においては「扱いにくい書類」かもしれません。
なぜなら、完璧すぎて突っ込むところがなくなると、面接官は仕方なく「重箱の隅(揚げ足取り)」をつつくか、あるいは「想定外の難問(圧迫質問)」を投げてくる可能性があります。
賢い受験生は、書類を完璧にするのではなく、「面接で聞いてほしいこと」をあえて書類に残します。
これを「呼び水」と言います。
1. 「8割書いて、2割残す」
言いたいことを全て書き切ってしまうと、面接で話すことがなくなります。
書類では、あえて「詳細」を省き、面接での質問を誘発させます。
書類: 「……という課題があるが、これには独自の工夫を用いた調査手法でアプローチする予定である。」(具体的に書きすぎない)
面接官: 「この『独自の工夫』って、具体的にどうやるの?」
あなた: 「はい、ご質問ありがとうございます! 実は〇〇という手法を考えておりまして……(用意していた完璧な回答を話す)」
これが「対話のコントロール」です。
自分が自信を持って話せる部分を、あえて少しボカして書くことで、面接官の関心をそこに誘導するのです。
2. 弱点を「自覚している」と書く
研究計画書に弱点(Weakness)があるのは当然です。修士レベルで完璧な計画など作れません。
一番ダメなのは、弱点に気づいていないふりをすることです。
逆に、「ここは弱点です」と正直に書いてしまえば、それは防御になります。
記述例: 「本調査はサンプル数が限られるため、一般化には慎重を要するという限界(Limitation)がある。しかし、この地域特有の現象を深く記述することには意義がある。」
こう書いておけば、面接で「サンプル少ないよね?」と攻撃されても、「はい、書類にも記載した通り、その限界は認識しています。その上で〜」と落ち着いて返せます。
「先回りして限界を認める」ことは、研究者としての誠実さのアピールになります。
3. 赤ペンで「自分ツッコミ」を入れる
提出前の推敲として、自分の書類を印刷し、「一番意地悪な教授」になりきって赤ペンを入れてください。
「ここ、論理が飛躍してない?」
「この先行研究、古くない?」
「それって、あなたの感想ですよね?」
この赤ペンが入った箇所こそが、面接当日に聞かれる「本命の質問リスト」です。
書類を修正して消すのも手ですが、あえて残して、それに対する「口頭回答」を用意しておくのも戦略です。
「聞かれるとわかっている質問」ほど、美味しいものはありません。
まとめ:書類は「釣り針」である
出願書類は、面接という釣り堀に垂らす「釣り針」です。
どんな魚(質問)を釣りたいかによって、餌(記述内容)を変えてください。
すべてを語り尽くす必要はありません。
「もっと話を聞きたい」と思わせる余白。それこそが、面接への招待状になります。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。


