自己推薦書や活動報告書を書く際、多くの学部生が悩みます。
「サークルとバイトしかやってないけど、こんなこと書いていいのかな?」
「学術的な実績(学会発表など)がないとダメなのかな?」
結論から言えば、サークルやバイトの話を書いても問題ありません。
ただし、書き方(切り口)が重要です。
就職活動のエントリーシートのように、「みんなをまとめました」「売上目標を達成しました」と書いても、教授は「元気だね」としか思いません。大学院は元気な学生ではなく、研究ができる学生を求めているからです。
今朝は、日常的なリーダーシップ経験を、アカデミックな評価対象である「研究遂行能力」に翻訳するテクニックを伝授します。
1. 教授が求めている「能力」とは何か
まず、翻訳先の言語(教授のニーズ)を知りましょう。
研究活動に必要な能力とは、以下の3つです。
問題発見力: 混沌とした状況から、解くべき課題を見つける力。
仮説検証力: 原因を推測し、解決策を試して検証する力。
プロジェクトマネジメント力: 限られたリソース(人・金・時間)で成果を出す力。
サークルやバイトの経験も、この3つのどれかに当てはめて語る必要があります。
2. 「人間関係」ではなく「構造上の課題」として語る
よくある失敗例が、「メンバーのモチベーションが下がっていたので、飲み会を開いて仲良くなりました」というエピソード。これは単なる仲良し自慢です。
これを研究能力として翻訳すると、こうなります。
「サークル運営において、メンバーの参加率低下という問題に直面した。原因を分析したところ、人間関係の不和ではなく、『情報の共有フローの不備』にあるという仮説を立てた。そこで、連絡ツールを刷新し、タスクの可視化を行ったところ(介入)、参加率が20%向上した(検証結果)。」
どうでしょうか。やっていることは「連絡係」ですが、書き方一つで「組織の構造的な欠陥を発見し、システム的に解決した事例」になります。これなら教授も「おっ、この学生は分析力があるな」と評価します。
3. 「粘り強さ」を「泥臭いデータ収集力」へ
特別な役職についていなくても大丈夫です。例えば、単純作業のバイトを3年間続けた経験。
これを「忍耐力があります」と書くと陳腐ですが、こう書けば武器になります。
「単調な作業の中にも、効率化のための小さな工夫(変数の調整)を組み込み、3年間継続した。この『地道な作業を苦にせず、正確にデータを積み上げる持続力』は、大学院における文献調査や、長期間の実験データの収集において不可欠な能力であると自負している。」
研究は、9割が地味な作業です。その地味さに耐えられる才能は、派手なリーダーシップ以上に評価されることがあります。
まとめ:翻訳機を通す
あなたの経験そのものに価値があるわけではありません。
その経験を通じて、あなたが「研究者としてのOS(思考回路)」を搭載していることを証明することに価値があります。
「これって研究に役立つかな?」
その視点で、自分の過去のエピソードをもう一度翻訳し直してみてください。サークル長の話が、立派な「組織マネジメントの事例研究」に生まれ変わるはずです。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



