出願書類を揃える中で、最も気が重くなる瞬間。 それは、大学の発行機から出てきた「成績証明書(GPA)」を見た時ではないでしょうか。

「C(可)」ばかり並んでいる。 再履修のマークがついている。 GPAが2.0を切っている……。

「こんな成績じゃ、足切りされるんじゃないか?」と不安になる気持ちはわかります。 しかし、GPAは決定的な要素ではありません。 問題は、「悪い成績をどう説明するか」です。

教授は成績の「平均点」を見ているのではありません。「研究に必要な能力があるか」を見ています。 低いGPAを逆手にとって、一点突破で評価させる「備考欄」の活用術を解説します。

1. 「平均」ではなく「ピーク」を見せる

教授が一番嫌うのは、「全てにおいて中途半端な学生」です。 逆に、「語学や一般教養はボロボロだが、専門科目のこの分野だけは『S(秀)』をとっている」という学生は好かれます。研究者特有の「オタク気質」を感じるからです。

履歴書や志望理由書の備考欄で、こうアピールしてください。 「学部全体のGPAは芳しくありませんが、私の研究テーマに関連する『〇〇学演習』および『××論』においては最高評価(S)を取得しており、専門分野における基礎学力は十分に有していると自負しています。」

自分の得意な土俵に、教授の視線を誘導するのです。

2. 「成長曲線」をアピールする

1、2年次の成績が悪くても、3、4年次で良くなっていれば、それは「伸び代」として評価されます。

「入学当初は学業への目的意識が薄く、成績が低迷しましたが、3年次に〇〇ゼミに所属してからは学問の面白さに目覚め、以降の専門科目はすべてA評価以上を維持しています。」

このように、「V字回復の物語」を提示してください。 「昔はダメでしたが、今は違います」という証拠(直近の成績や卒論の評価)があれば、過去のC評価は「若気の至り」として許されます。

3. どうしても全部悪い場合の「最終奥義」

もし、専門科目も含めて全体的に成績が悪い場合。 言い訳はできません。素直に認めた上で、「筆記試験」と「研究計画書」で取り返すしかありません。

「学部の成績はお恥ずかしい限りですが、大学院進学を決意してからは猛勉強し、本日の筆記試験では満点に近い手応えを感じています。どうか、過去の数字ではなく、現在の私の実力と熱意を見てください。」

面接でそう言い切る度胸(と、それを裏付ける試験の出来)があれば、教授は「面白いやつだ」と合格ハンコを押すことがあります。 過去は変えられませんが、今この瞬間のパフォーマンスで上書きすることは可能です。

まとめ:成績表は「過去の遺物」

成績証明書は、あくまで「過去のデータ」に過ぎません。 大学院が求めているのは、「未来の研究成果」です。

成績が悪いのなら、その分、誰よりも分厚い先行研究リストを作り、誰よりも緻密な研究計画書を書いてください。 「成績は悪いのに、研究計画書はずば抜けている」。 そのギャップこそが、教授の好奇心を刺激し、合格への扉をこじ開ける鍵になります。

志樹舎 では、大学院入試の各種対策に特化した専門性の高いサポートを行っています。
研究計画書から志望理由書・小論文・面接・プレゼン対策まで、どこから手を付けるべきか個別にアドバイスします。

多くの受験生が「もっと早く相談すればよかった」と話されます。

「何から始めればいいか分からない」
「この研究テーマで通用するか不安」
そんな院試受験で迷いや不安がある方は、今すぐ 無料相談 にお申込みください。


※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

小杉樹彦(志樹舎 創業者)

小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。 代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。 早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。 現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。 ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。