大学院入試の出願書類において、最もごまかしが効かない書類。それが「履歴書」です。 入学年度と卒業年度を見れば、「あれ? この期間は何をしていたの?」という空白(ブランク)は一発でバレます。
留年、休学、病気療養、卒業後の未就職期間(ニート・フリーター)。 多くの受験生が、この空白期間を隠そうとしたり、面接で突っ込まれてしどろもどろになったりして自滅します。
しかし、研究の世界において「挫折」や「回り道」は、必ずしもマイナスではありません。 重要なのは、その期間をどう「意味づけ」するかです。 今朝は、履歴書の空白を「研究への必然的なプロセス」に変える記述と説明の技術を伝授します。
1. 教授は「失敗したこと」を怒らない
まず前提として、教授たちは「ストレートで優秀な優等生」だけが欲しいわけではありません。 研究とは、失敗の連続です。99回の失敗に耐えて1回の成功を掴む仕事です。 したがって、過去に挫折があっても、「それをどう乗り越え、そこから何を学んだか(レジリエンス)」が語れれば、それはむしろ強力なアピールポイントになります。
一番ダメなのは、「なんとなく過ごしてしまいました」という無為な空白です。 事実を変えることはできませんが、解釈を変えることはできます。
2. 「備考欄」で先制攻撃
履歴書の学歴・職歴欄に書ききれない事情は、必ず「備考欄」または「志望理由書の一部」を使って補足説明します。面接で突っ込まれるのを待つのではなく、自分から開示するのです。
【病気・休学の場合】
「大学3年次に体調を崩し1年間休学しましたが、その療養期間中に『〇〇』という書物に出会い、自己の内面と向き合ったことが、現在の心理学研究への関心を抱く原点となりました。現在は完治しており、研究遂行に支障はありません。」
【留年・回り道の場合】
「学部の専攻とは異なる〇〇分野への関心が高まり、独学で基礎知識を習得するために1年間の留年を選択しました。この期間の学習により、大学院での研究に必要な基礎学力は十分に充足していると考えます。」
ポイントは、「その期間があったからこそ、今の研究テーマに出会えた」という必然性のストーリーを作ることです。
3. 社会人の「短期離職」の扱い方
社会人受験生で、転職回数が多かったり、早期離職の経験があったりする場合も同様です。 「飽きっぽい性格」と思われないよう、一貫した軸(研究テーマ)を持たせます。
「前職の営業職では、顧客の課題解決よりも売上至上主義が求められ、私の目指す『本質的な課題解決』との乖離を感じ退職しました。この経験から、組織における評価制度とモチベーションの関係性を学術的に解明したいという強い動機が生まれました。」
「辞めた理由」を「研究を始めた理由」に直結させる。 この論理操作ができれば、あなたの履歴書上の傷は、すべて「研究者になるための伏線」に変わります。
まとめ:履歴書は「目次」である
履歴書は、あなたの人生という本の「目次」です。 目次に「空白の章」があってはいけません。どんなに暗い章でも、そこには必ずタイトル(意味)があります。
隠そうとするから、怪しまれます。 「この空白こそが、私がここに来た理由です」と堂々と胸を張ってください。その潔さと知性が、教授の心を動かします。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



