志望理由書の中で、指導を希望する教員(メンター)について触れることは必須です。 「誰でもいいから入れてください」という学生を欲しがる教授はいません。
しかし、ここで多くの受験生が「ファンレター」を書いてしまいます。 「先生の著書『〇〇』を読んで感動しました」 「テレビで拝見し、素晴らしい人格者だと思いました」
教授はアイドルではありません。あなたの感想や憧れよりも彼らが知りたいのは、「あなたの研究にとって、私はどう役に立つのか(どう利用するつもりなのか)」という一点です。 失礼にならない範囲で、教授を「研究のためのリソース」として位置づける、高度な記述テクニックを解説します。
1. 「人格」ではなく「業績」を褒めろ
まず、先生の「人柄」や「有名さ」に触れるのはやめましょう。 触れるべきは、先生の「研究業績(論文・著書)」とその「手法(Method)」です。
「〇〇教授の著書『××の科学』において展開されている、△△という分析フレームワークは、私の研究課題である□□を解明する上で極めて有効であると考える。」
このように書けば、「私の仕事をちゃんと理解しているな」「そのフレームワークを使うなら、私が指導するのが適任だな」と思わせることができます。これはお世辞ではなく、アカデミックな共通言語による対話です。
2. 「教えてほしい」ではなく「議論したい」
「ご指導いただきたい」「勉強させていただきたい」という受動的な表現はNGです。 大学院生は「若手の共同研究者」です。もう少し対等な、能動的な表現を使いましょう。
NG: 「先生の講義を受け、知識を吸収したいです。」
OK: 「先生の提唱する〇〇理論の適用範囲について、私の扱う××業界のデータを交えて議論を深めたいと考えています。」
OK: 「先生のご指導のもと、本研究を洗練させ、修士論文として学術的貢献を果たしたい所存です。」
「あなたから学びたい」ではなく、「あなたと化学反応を起こしたい」というニュアンスを込めてください。
3. 「セカンド・オピニオン」を用意する
もし、志望する教授が退官したり、サバティカル(研究休暇)で不在だったりしたらどうしますか? リスク管理として、メインの指導教員だけでなく、サブの教員(副査になってくれそうな人)の名前も挙げておくと、さらに評価が上がります。
「また、隣接領域である△△については、同研究科の●●准教授の知見を仰ぐことで、より多角的な分析が可能になると考えている。」
ここまで書けていれば、「この学生はカリキュラム全体をよく調べている(本気だ)」という強烈なアピールになります。
まとめ:教授は「道具」である
言葉は悪いですが、研究者にとって指導教員は、自分の研究を完成させるための「最強の道具(ツール)」であり「パートナー」です。 「この先生を使えば、私の研究はもっと面白くなる」。 そう確信できる相手を指名し、その理由を論理的に説明してください。それが最高の志望理由書です。
志樹舎
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
小杉 樹彦(こすぎ・たつひこ)
志樹舎 創業者/博士(学術)
慶應義塾大学院修了後、2015年1月に院試専門オンライン予備校「志樹舎」を設立。
代表講師として10〜60代まで延べ5,000人以上の受験生を指導。
早慶・国公立をはじめとする難関大学院で合格率9割超の実績を持つ。
現在は大学院入試対策の専門家として、テレビ・新聞・雑誌など幅広いメディアで活動中。
ロングセラー『減点されない!勝論文』(エール出版社)ほか著書・論文多数。



